国立科学博物館、特別展「化石ハンター展」7/16-10/10

 国立科学博物館・日本経済新聞社・BSテレビ東京は2022年7月16日から10月10日まで、国立科学博物館にて「ロイ・チャップマン・アンドリュースの中央アジア探検100周年記念特別展『化石ハンター展~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~』」を開催する。

教育イベント 小学生
 国立科学博物館・日本経済新聞社・BSテレビ東京は2022年7月16日から10月10日まで、国立科学博物館にて「ロイ・チャップマン・アンドリュースの中央アジア探検100周年記念特別展『化石ハンター展~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~』」を開催する。

 「化石ハンター展」は、化石ハンターとして世界的に有名なロイ・チャップマン・アンドリュースが、大規模な調査隊を編成してゴビ砂漠へ探検を行った1922年から2022年が100年目であることを記念した特別展。貴重な恐竜・哺乳類化石や標本をたどりながら、アンドリュースや彼の偉業を追いかけた名だたる化石ハンターたちの探検を紹介する。

 また、氷河時代における哺乳類の進化に関する「アウト・オブ・チベット」説の紹介や、その説を導き出す証拠となった「チベットケサイ」の全身骨格復元標本・生体復元モデルを世界初公開する。その他にも、史上最大の陸生哺乳類「パラケラテリウム」・陸生肉食哺乳類「アンドリューサルクス」等の大迫力の標本や、次代の化石ハンターを目指す子供たちに向けてのメッセージを展示している。

 展示構成は、第1章から第7章までテーマに沿って展示している。テーマは、第1章「伝説の化石ハンターの誕生」、第2章「アンドリュース、ゴビ砂漠への探検」、第3章「アンドリュースに続け、世界の恐竜ハンター」、第4章「アンドリュースが追い求めた哺乳類の起源」、第5章「挑戦の地、チベット高原へ」、第6章「第三極圏の超大型獣に迫る」、第7章「次の化石ハンターとなる君へ」。

 第1章「伝説の化石ハンターの誕生」では、アンドリュースがゴビ砂漠への大規模な発掘調査に旅立つまでの若き日のアンドリュースの足跡や調査研究の対象だった「ツチクジラ」と「イワシクジラ」の展示、恩師オズボーンとの交流について紹介する。

 第2章「アンドリュース、ゴビ砂漠への探検」では、アンドリュースが伝説の化石ハンターとして歴史に名を残すこととなった、1922年から1930年にかけての合計5回の探検調査の成果と、探検隊編成のアイデアや探検時のさまざまなエピソードを紹介する。展示は「プロトケラトプス」「恐竜の卵」「プシッタコサウルス」等。

 第3章「アンドリュースに続け、世界の恐竜ハンター」では、アンドリュースの探検からしばらくのときを経て、各国の調査隊がゴビ砂漠へと向かい、各国の化石ハンターが発見した化石と研究成果を紹介する。「タルボサウルス」「タラルルス」等ゴビ砂漠を代表する化石や、「プレノケファレ」「シノルニトミムス」「抱卵した姿勢のまま発見されたシチパチ」等を展示する。また、日本・モンゴル隊が発見した「ゴビベナトル」「ネメグトマイア」も展示する。

 アンドリュースは恩師オズボーンが提唱した「アジアが哺乳類進化のゆりかごであった」という説を証明するかのように、大小さまざまな哺乳類の化石を発掘した。第4章「アンドリュースが追い求めた哺乳類の起源」では、「パラケラテリウム」や「アンドリューサルクス」「プラティベロドン」等、「中央アジア探検隊」が発見した数々の哺乳類を紹介する。また、「中央アジア探検隊」以降正確な位置がわからなくなっていた発掘地「プラティベロドン・クオリー」や「ウルフ・キャンプ」を再発見した古生物学者・王暁鳴(ワンシャオミン)博士の研究成果も紹介する。

 第5章「挑戦の地、チベット高原へ」では、5,000万年前から1,000万年前までの「中央アジア」の環境変化を解説する。「アウト・オブ・チベット」説の舞台となるヒマラヤ山脈やチベット高原の成立と環境の変化、モンスーン気候の成り立ちとそれにともなう生物相の移り変わりについて解説する。「チベット高原の地質調査と砂岩、かつて海だった証拠となる化石群」「モンスーン気候に適応した動物たち」「ヒッパリオン」「キロテリウム」を展示する。

 第6章「第三極圏の超大型獣に迫る」では、世界初公開となる「チベットケサイ」の全身骨格復元標本と生体復元モデルを展示する。また、氷河時代の大型動物の起源や、チベット高原から放散していったとされる哺乳類の化石と研究成果も紹介する。さらに、北極・南極に次ぐ第三の極地とされているヒマラヤ山岳地帯に現生する動物の剥製標本も展示し、厳しい環境に適応した進化の仕組みに迫る。

 第7章「次の化石ハンターとなる君へ」では、地球の未来を担う子供たちに向けて、「化石ハンター展」の監修者からのメッセージを伝える。自らが化石ハンターを目指したきっかけや、現在の研究活動のようすを紹介する。またチベットケサイの全身骨格・生体モデルの復元作業映像から、標本制作に関わる人たちの仕事を紹介する。

 入館料(税込)は、一般・大学生2,000円、小・中・高校生600円。事前予約制。申込みはWebサイトで受け付けている。当日、会場で当日券を販売するが、入場まで待つ場合がある。完売した際は入場できない。

◆ロイ・チャップマン・アンドリュースの中央アジア探検100周年記念
特別展「化石ハンター展~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」
会期:2022年7月16日(土)~10月10日(月・祝)
開館時間:9:00~17:00
※2022年8月5日(金)~14日(日)9:00~18:00
※入場は閉館時刻の30分前まで
※会期等は変更になる場合がある
会場:国立科学博物館
休館日:2022年9月5日(月)、12日(月)、20日(火)、26日(月)
入館料(税込):一般・大学生 2,000円、小・中・高校生 600円
入場方法:事前予約制(日時指定予約が必要)
申込方法:Webサイトから申し込む
※当日、会場で当日券を販売するが、入場まで待つ場合や完売した際は入場できない

「Amazonプライムデー2022」をチェック

科学のふしぎ (講談社の動く図鑑MOVE)
¥2,200
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《大田芳恵》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top