臨床試験は、小児を対象にS-268019を初回免疫(1回目・2回目)として接種した際の安全性および忍容性の評価を目的として実施。小児48例を対象に無作為化二重盲検用量検討試験で行い、小児に対する用量の検討を行う。
基礎疾患のある小児患者においては新型コロナウイルス感染症が重症化するリスクが報告されており、ワクチン接種により重症化を防ぐことが期待される。国内では低年齢層に接種可能なワクチンの選択肢は限られることから、成人同様、接種における選択肢を増やすことを目的に臨床試験を進める。
S-268019の日本での承認申請に向けては、2022年2月より医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前評価相談を開始。今後は、現在実施している複数の臨床試験の進捗や結果に基づき、厚生労働省やPMDA等と協議を進める。
塩野義製薬は、「感染症の脅威からの解放」を重要課題として特定し、パンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するべく、小児ワクチンの開発に取組み、より幅広い年代を対象とした国産ワクチンの早期開発・供給に引き続き注力するとしている。