高等専門学校（高専）は、中学卒業後の5年一貫の教育研究課程で、全国に57校ある。そのうちの53校は工業系で、特に所在県の産業に貢献する有為な人材を輩出してきた。近年では卒業後に大学へ編入学するケースも増えていて、2021年度では全高専卒業者数9,710名のうち2,357名（24.3％）が大学に編入学している（文部科学省 学校基本調査より）。
従来から東京都市大学では、高専からの編入学者受け入れ推薦制度「3年次編入学試験（高等専門学校推薦制）」を行ってきたが、編入学者数は毎年若干名にとどまっている。その理由には、国公立大学に比べ割高な授業料があげられていた。編入学者の経済的負担を軽減し、優秀な人材の育成に寄与することを目的に、「高専からの3年次編入学者の授業料の75％（最大221万4,000円）を減免する制度」を新設した。
たとえば、理工学部では年間147万6,000円の授業料が110万7,000円減免され、36万9,000円になる（入学金等は必要）。現在の国公立大学の授業料は年間53万5,800円を標準額としているが、これを大きく下回ることになる。編入学後の2年間では、総額221万4,000円の減免となる。
対象は、東京都市大学の当該入試制度による合格者で、かつ国公立高専50校の卒業者。「高専からの3年次編入学者の授業料の75％減免制度」は、2023年度編入学生から適用される。
◆高等専門学校からの編入学者の授業料減免規程
適用年度：2023年度編入学者より適用（私立高専を除く）
申請資格：高等専門学校を対象とした3年次編入学試験で合格した者。また、適用対象者は東京都市大学が指定した高等専門学校からの編入学者
対象学部：理工学部／建築都市デザイン学部／情報工学部／環境学部 環境創生学科／メディア情報学部 情報システム学科
減免額：編入学した当該学部授業料から75％を減免（最大221万4,000円）
【（参考）授業料】
理工学部／建築都市デザイン学部／情報工学部（147万6,000円／年）
環境学部 環境創生学科／メディア情報学部 情報システム学科（129万円／年）
