Y-SAPIXの東大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「東大研究室」は2022年9月9日、2022東大入試状況「一般選抜 男女別割合」を公開した。2022年度の女子志願者は増加したものの、前年度よりやや苦戦がうかがえる結果となった。
一般選抜志願者の女子割合は、データが公表された2019年度以降、20%を超えつつもわずかに低下傾向だったが、2022年度は22.3%で上昇に転じた。前年度から1.9ポイント増で女子志願者の合計は、公表以来初めて2,000名を超えた。
前年度からの志願者416名増のうち、263名が女子(対前年114.2%)で、男子(対前年102.1%)よりも大きく増加。2022年度は共通テストが大きく難化したものの志願者は増加。例年より強気の出願が増えたとみられるが、その傾向は東大では比較的女子受験生に強かったのかもしれない。また、近年の女子割合向上に向けた取組みがある程度功を奏しているとも考えられるという。
科類別にみても、志願者の女子割合は全科類で前年度から上昇。割合がもっとも高いのは文三の40.1%、もっとも低いのは理一の10.9%で例年と同様の序列となっている。文科の平均が29.3%であるのに対し理科の平均は17.4%と、文理で開きがある状況にも変化はない。
合格者の女子割合は、学校推薦型選抜との合計では2年連続で20%を上回ったが、一般選抜のみでは前年度からわずかに低下して19.8%となり、20%を下回った。2年連続で上昇していた前年度は19.98%とほぼ20%を占めていたが、2022年度も2割を超えることはなかった。
合格率(合格者/志願者)をみると、2019年度以降女子の合格率は2年連続で上昇し、前年度は男女ほぼ同率だったが、2022年度はやや男女差が開く結果となった。数字的には、前年・前々年度と比べて女子受験生がやや苦戦した形となっている。共通テストの結果を受けて強気に出願したものの2次試験で得点できなかったケースが、近年では比較的多かったとも考えられる。
前年度は文科合計では女子の合格率が男子を上回ったが、2022年度は男子が再び逆転、理科合計でも男女差が広がる結果となった。科類別でも、全科類で男子が女子の合格率を上回っている。理一はここ2年男女差が小さくなっていたが、2022年度は大きく差がついた。一方、文一は女子の合格率が年々上昇し、男女差がほとんどなくなっている。
Y-SAPIXのWebサイト「東大研究室」では、各年度の東大入試状況を公表している。