東京都知事、23区の大学定員抑制に反対…政府へ緊急要望

 東京都の小池百合子知事は2022年10月18日、東京23区の大学における定員増を抑制する規制等について有識者による検討会議が行われていることに対し、規制の早期撤廃等を含む緊急要望書を岡田直樹デジタル田園都市国家構想担当大臣に提出した。

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 東京都の小池百合子知事は2022年10月18日、東京23区の大学における定員増を抑制する規制等について有識者による検討会議が行われていることに対し、規制の早期撤廃等を含む緊急要望書を岡田直樹デジタル田園都市国家構想担当大臣に提出した。

 9月12日に、地方創生を名目として、東京23区の大学における定員増を抑制する規制を含む「地域における大学の振興および若者の雇用機会の創出による若者の修学および就業の促進に関する法律」の施行状況の検討に係る第1回有識者会議が開催され、残り僅か2回の会議をもって取りまとめが行われる予定となっている。

 23区の大学定員増の抑制は、場所だけを理由に学生の選択や大学経営の自由を縛るものであり、大学の国際競争力を低下させることにつながりかねないとして、東京都知事は反対を表明。また2002年以降、東京の学生数は増加しているが、実際に増加しているのは東京近郊の学生によるものであり、地方から東京への進学者が増加している事実はなく、合理性が乏しい規制であると言及している。

 東京都知事は、今なすべきは23区の大学定員抑制の議論ではなく「真の地方創生はどうあるべきか」「高等教育はどうあるべきか」について真摯に議論することだとし、「日本の持続的な発展の妨げとなる規制は早期に撤廃すること」「特に人材の育成が急務となっているデジタル分野等の先端分野については先行して規制を撤廃し、直ちに日本全体で育成に取り組むとともに、大学で育成された人材が日本全国で活躍できる環境を整備すること」の2点についてデジタル田園都市国家構想担当大臣に要望した。


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《畑山望》

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