2024年卒が働きたい組織、ワークライフバランス約9割

 リクルートの研究機関・就職みらい研究所は、大学生および大学院生の就職活動において、働きたい組織の特徴を明らかにするため、就職活動を行っている2024年3月卒業予定の大学4年生・大学院2年生を対象に調査を実施し、2023年8月23日結果を公表した。

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 リクルートの研究機関・就職みらい研究所は、大学生および大学院生の就職活動において、働きたい組織の特徴を明らかにするため、就職活動を行っている2024年3月卒業予定の大学4年生・大学院2年生を対象に調査を実施し、2023年8月23日結果を公表した。

 調査は、リクナビ2024会員より、2024年3月卒業予定の大学生および大学院生を対象に、2023年4月27日から5月26日の期間、インターネット調査で実施した。有効回答数は、大学生2,052人、大学院生564人。

 「働きたい組織の特徴」について、「経営スタイル」「貢献と報酬の関係」「成長スタイル」「ワークスタイル」「コミュニケーションスタイル」の5つの観点で、29項目について回答を求めた。各項目について、A/Bの対立意見を、「A」「どちらかといえばA」「B」「どちらかといえばB」の4つの選択肢の中から自身の考えとして、あてはまるものを1つ回答する形式で聞いた。「A」「どちらかといえばA」をあわせた「A・計」、「B」「どちらかといえばB」をあわせた「B・計」として比較した。

 大学生が働きたい組織として支持した項目は、「経営スタイル」では、「安定し、確実な事業成長を目指している」87.2%、「意思決定の際は迅速性よりも正確性を重視する」80.8%、「歴史や伝統がある企業」75.4%、「幅広い顧客と関係を築いている」74.6%が上位にあがっていた。

 「貢献と報酬の関係」では、「入社直後の給与は低いが、長く働き続けることで後々高い給与をもらえるようになる」73.0%、「個人の生活をサポートする制度(休暇制度や各種手当など)を充実させる代わりに、給与は低い」69.2%、「評価の良し悪しによって給与があまり変化せず、安定的な収入が得られる」65.6%が上位にあがった。また、「給与は高いが、個人間で待遇に大きく差がついたり、降格になったりする可能性は大きい」45.8%と、「給与は低いが、個人間で待遇に大きく差がついたり、降格になったりする可能性は小さい」54.2%の支持率の差は比較的小さかった。大学生が、給与の高さよりも、安定的な収入や、個人の生活をサポートする制度の充実を支持する傾向がうかがえる。

 「成長スタイル」では、「どこの会社に行ってもある程度通用するような汎用的な能力が身につく」77.9%、「短期での成長はしにくいが、体力的・精神的なストレスがかからない」74.6%、「周囲に優秀な人材が多く、刺激を受けられる」74.0%、「会社のもつノウハウや型を学ぶことで成長する」73.6%の支持率が高い。大学生の、周囲からの刺激を受け、会社のノウハウを学ぶことで、汎用的な能力を身につけたいが、ストレスは受けたくない、という姿が浮かび上がる。

 「ワークスタイル」は、「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」88.5%の支持率が9割に迫るほど高い。「オフィスはきれいで、整然としているが、個人にもそれを維持する規律が求められる」79.9%、「組織の目的や目標に向けて、チームで働くことが求められる」76.3%が支持を集めている。また、「さまざまな仕事を、短期間で次々に経験する」41.3%と「特定領域の仕事を長期間、継続的に担当する」58.7%では比較的差が小さかった。

 「コミュニケーションスタイル」は、「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」76.7%、「ウェットな人間関係で、プライベートも仲が良い」67.9%が支持を集めた。

《中川和佳》

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