横浜市立大×DeNA、ヘルスケアのデータソン開催…課題解決へ

 横浜市立大学とDeNAは2023年9月26日、ヘルスケア分野でのデータサイエンティストの育成を目指し、実社会のデータを分析することで課題解決のアイデアを導き出すデータソンを開催した。リアルデータの特性の再発見と、分析の難しさや課題解決の可能性がわかった。

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横浜市立大学とDeNAデータソンを開催
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 横浜市立大学とDeNAは2023年9月26日、ヘルスケア分野でのデータサイエンティストの育成を目指し、実社会のデータを分析することで課題解決のアイデアを導き出すデータソンを開催した。リアルデータの特性の再発見と、分析の難しさや課題解決の可能性がわかった。

 横浜市立大学は、首都圏で初のデータサイエンス学部を2018年に開設、2020年にはデータサイエンス研究科を設置した。さらに国内初の「ヘルスデータサイエンス専攻」を設け、ヘルス分野全般に関するデータを活用、医療や福祉に関する社会課題を解決できる人材育成などに取り組んでいる。 

 DeNAグループのDeSCヘルスケアは、生活者を健康に導き、エビデンスを創出し社会全体に還元することを目指している。

 横浜市立大学とDeNAは2022年8月に、ヘルスケア分野をおもにデータサイエンスに関する産学連携協定を締結している。健康・医療分野のデータサイエンティストの育成と先進事例の構築を目指し、横浜市立大学大学院データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻と共同で、教育プログラムを作成しているという。

 データソンとは、データサイエンティストなどが集まりチームを作り、特定のテーマに意見やアイデアを出し合い、分析を企画し発表を競い合うイベント。今回は、教育プログラムの一環として開催された。DeSCヘルスケアが提供する匿名加工された国民健康保険の健診やレセプトデータなどを活用し、ヘルスデータサイエンス専攻の学生が分析した。

 分析のテーマは「大腿骨を骨折した既往データのある女性を対象とした分析」。ヘルスケア分野の課題に対し、データによって解決の糸口を発見することを試みたという。

 データソン後、「実際に行政の企画をする際にもデータの捉え方に悩む場面があるが、データを解釈する過程で難しかったこととは」「深堀りしていくとしたら、どのようなデータ分析をしていきたいか」など、ヘルスビッグデータ活用の実践に繋がる講評があった。

 実際のヘルスビッグデータを活用した分析体験により、リアルワールドデータの特性を再発見し、分析の難しさや課題解決の可能性を実感できる機会になったという。

 今後も横浜市立大学とDeNAは、データサイエンティストの育成やデータを通じた健康課題の解決などへの一助となるよう、ヘルスビッグデータの一層の活用加速化を目指すとしている。

《宮内みりる》

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