生徒の長期休暇、非認知能力の向上に影響…Edv Path調査

 Edv Futureは、生きる力を育む成長型支援サービス「Edv Path(エデュパス)」の利用データをもとに、夏休み前後の生徒の「非認知能力」の変化についての調査結果を発表した。生徒の長期休暇は、非認知能力の向上に重要な期間であることが明らかになった。

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夏休み前後の「非認知能力」Edv Pathで分析
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 Edv Futureは、生きる力を育む成長型支援サービス「Edv Path(エデュパス)」の利用データをもとに、夏休み前後の生徒の「非認知能力」の変化についての調査結果を発表した。生徒の長期休暇は、非認知能力の向上に重要な期間であることが明らかになった。

 Edv Pathは、非認知能力の把握、探究学習の効果測定などを行うためのツールとして、日本全国の多数の学校で導入されている。生徒は独自のアセスメントにアンケート形式で回答していき、その結果を「SEL/EQ(心の知能指数)」「GRIT」「周辺環境」「自己肯定感」の4カテゴリに分類されたグラフで確認することができる。

 今回の調査では、Edv Pathを利用している全国の中学生・高校生を対象に、夏休み前の2023年7月1日~25日、夏休み後の8月20日~9月10日の「非認知能力」の変化について調査・分析した。

 調査の結果、前後を比較すると「SEL/EQ」のカテゴリでは、「自己理解」「社会/他者理解」「責任ある意思決定」の項目で、夏休み前よりも夏休み後に成長がみられた。これについて、Edv Futureは長期休暇中には独立した時間が多く、自分自身について考える時間・機会が作りやすいこと、自分自身で1日のスケジュールや行動を決める点などから、「自己理解」「責任ある意思決定」に伸びがみられたと推測している。また、学校外・外部でのアクティビティなどに参加することで「社会/他者理解」が身に付いた人もいると推測している。

 「周辺環境」のカテゴリでは、中学生・高校生どちらも、通学期間と休み期間に応じた対人関係の違いが顕著で、学外でのコミュニケーションが増え、家族・保護者や友人との関係性に伸びがみられた。

 「自己肯定感」のカテゴリでは、高校生は夏休み前後で差は生まれなかった。一方で、中学生は「充実感」「自己実現的態度」「自己受容」に成長がみられた。「充実感」が増した要因として、保護者・友人関係の数値から家族や友人と過ごす時間と中身の質が濃かったことが推測できるとした。また、「自己受容」「自己実現的態度」では、SEL/EQの自己理解・社会他者理解向上の相関から、自由な時間の中で自分の興味関心があることに時間を割くことができたためと考察している。

 調査の結果、夏休みをはじめとする学生の長期休暇は、特に「SEL/EQ」で成長が出やすいことからも、非認知能力の向上に重要な期間だといえるとした。また、新しいチャレンジや非日常体験など、長期休暇中に何かを遂行する計画を立てておくことで、「GRIT」の成長も期待ができるとしている。

《いろは》

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