2022年12月5日に経済協力開発機構(OECD)が発表した国際的な学習到達度調査「PISA2022」。コロナ禍を経て4年ぶりの実施となった今回、日本は数学的リテラシーにおいて全参加国・地域中で5位、OECD加盟国(37か国)では1位となった。
リセマムでは、PISAでどのような問題が出題されているのか、世界の15歳に課されている「数学」の問題から一部を紹介する。
なお、PISA2022年数学的リテラシーの公開問題として公表された問題は、コンピュータ使用型の数学の問題として開発され、2022年調査の数学の枠組みを表すもの。しかし、PISA2025年調査には使用されない。また、公開問題(4大問)の解説および採点基準は、OECDのPISA2022国際結果報告書の本文を国立教育政策研究所で翻訳したもの。日本の正答率は、国立教育政策研究所が作成したデータ。
実際の問題:三角形の模様 問1【レベル1a/簡単(日本の正答率77.4%)】
示された図形をもとに量を求める問題
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<解説> この「三角形の模様」の問題では、問1のほか大問内すべての問いについて、提示された赤と青の三角形を交互に使った模様をもとに考察する。問1は、示された4行からなる三角形の模様について、青い三角形の割合を計算する。図から読み取れる情報をそのまま用い、青い三角形が6個、三角形の合計が16個であることから、単純な計算で答えを導き出すことができる。この問題はレベル1a(簡単な問題)で、PISA2022年数学的リテラシーの公開問題の中でもっとも簡単なレベルとされている。すべての情報が示された中で簡単なアルゴリズムを使用して解答を求める問題で、日本の正答率は77.4%。
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