【高校受験2024】埼玉県公立高校入試<国語>講評…古文は例年より難化「一休ばなし」から出題

 令和6年度(2024年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜共通選抜が実施された。リセマムでは、湘南ゼミナールの協力を得て、学力検査「国語」の講評を速報する。この他の教科(全5教科と学校選択問題)についても、同様に掲載する。

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【高校受験2024】埼玉県公立入試<国語>講評
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 2024年2月21日(水)、令和6年度(2024年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜が実施された。埼玉県教育委員会が2024年2月16日(金)に発表した埼玉県公立高等学校入学者選抜志願確定者数は、全日制(普通・専門・総合学科)入学許可予定者数3万5,130人に対し、確定志願者数は3万9,414人で、倍率は1.12倍だった。

 リセマムでは、湘南ゼミナールの協力を得て、令和6年度(2024年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜の学力検査「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と学校選択問題(英語・数学)についても、同様に掲載する。

<国語>講評
(湘南ゼミナール 提供)

 大問の構成と配点は例年通りであった。

 大問1は、小説の読解。選択問題では、心情の根拠となる、行動・動作・態度や会話文を丁寧に読んでいくことで、正答にたどり着ける問題だった。記述問題は、心情の理由を含めて書く問題が出題された。心情の直前の出来事から、なぜその心情になったのかを読み取る訓練が必要だ。

 大問2は、知識分野と対話文の問題。文法は品詞の識別と熟語の構成が出題された。ともに難易度は高くないので、教科書を中心に学習しておけば得点できる。対話文において、指示語と接続語を手掛かりに文を並べ替える問題が出題された。日頃から指示語の指示内容を確認し、接続語の役割を考えて読むという基本に忠実な読解練習をしておこう。

 大問3は、論説文の読解。例年の傾向通り、本文の内容が難解で中学生には読みにくい文章であった。選択問題3問のうち2問は、指示語を元に答えの場所を類推する問題だった。記述問題は2題出題された。1題は、「どういうことか。」と問われる説明問題で、傍線部と解答が言い換えになるよう書く必要があった。もう1題は、具体例を通しての筆者の主張を探すことで、傍線部から若干離れた条件語も探しやすくなる問題だった。

 大問4は、古文の読解。例年より難易度は高かった。『一休ばなし』からの出題で、とんちを含んだ和歌の読解が求められた。歴史的仮名遣いを直す問題も、例年より難易度が高かった。

 大問5は、作文だった。「SDGsの推進」についての資料を読み取り、「持続可能な社会を築くためにできること」についての考えを、体験を踏まえて書く問題であった。すぐに体験と結びつけて、時間をかけずに書き上げられたかがポイントであった。


 このレポートは令和6年2月21日(水)に、速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。
協力:湘南ゼミナール(執筆:総合進学コース北戸田校 校舎長 森 寿郎氏)

《編集部》

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