大学通信は「2023年学部系統別実就職率ランキング（理工系）」を2024年2月6日に公開した。1位は実就職率100％で2大学が並んだ。続く3位は富山県立大・工学部、4位は愛知工業大・工学部、5位は大阪工業大・情報科学部がランクイン。1位は大学通信のWebサイトより確認できる。
ランキングは、医科・歯科の単科大などを除く全国749大学を対象に今春の就職状況を調査。565大学から得た回答（2023年10月10日現在）をもとに、系統別に学部実就職率上位校をまとめた。実就職率（％）は、「就職者数÷（卒業生数－大学院進学者数）×100」で算出。文部科学省が推奨する「就職率＝就職希望者数に占める就職者の割合」と区別するため「実就職率」という表記を用いる。なお、算出方法が異なるため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。
ランキングには、卒業生数が80人未満の小規模学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは未掲載。東京大などデータを未公表、または未集計の大学・学部も掲載していない。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載している。
3位は公立大トップの実就職率99.5％で富山県立大・工学部がランクイン。7学科を擁する工学部では、少人数教育を中心に、1年次に「教養ゼミ」、2年次に「トピックゼミ」、3年次に「プレゼンテーション演習・専門ゼミ・卒業研究1」、4年次には研究室での 「卒業研究1・卒業研究2」を実施する。全学年のカリキュラムにおいて、実験や実習・演習を多く設置。学部・大学院を通じた連携教育体制を構築し、キャリア形成教育、環境リテラシー教育を行う。
4位は実就職率99.0％の愛知工業大・工学部。「電気」「応用化学」「機械」「社会基盤（旧：土木工学科）」「建築」の5学科10専攻を用意。創立以来の教育指標である「ものづくり」を継承し、ものづくりが盛んな愛知県に位置する工科系総合大学として、グローバルに活躍する人材育成のための実学教育に力を入れている。「学生チャレンジプロジェクト」では、作る場所や材料費、コンテストや大会に参加するための資金を大学が支援。プロジェクトの申請から製作までのプロセスを通じて、学生はチャレンジ精神やリーダーシップ、フォロワーシップなどを身に付けていく。
5位は実就職率99.8％の大阪工業大・情報科学部。同学科では、データサイエンス学科、情報知能学科、情報システム学科、情報メディア学科、ネットワークデザイン学科の5学科に加え、大学院に情報科学研究科を設置。全学科共通でプログラミングを学ぶほか、キャリアデザインに関する教育で社会人基礎力と就活力を養う。また、地域課題解決のアイデアソン・ハッカソン「ソイチャレ」や、海外の学生と混成チームを作り共通課題に取り組む「国際PBLプログラム」など、学外とも連携する活動を行っている。
理工系1位には実就職率100％で私立大学2校がランクイン。国立大トップは7位の福井大・工学部で実就職率98.7％となった。
大学通信のWebサイトでは、理工系実就職率ランキング1位の2大学について、ランキング結果に結びついた分析を含め紹介している。
2023年実就職率ランキング「理工系」1位は？
