2025年度の大学入学共通テストの出願が締め切り、受験シーズンに突入する。駿台は、大学入試情報（10月4日版）として「2025年度入試 国公立大 新増設一覧」を公開した。東京工業大学と東京医科歯科大学は統合して「東京科学大学」になるなど、各大学の変更点をまとめた。
「東京科学大学」に統合
2024年10月1日、東京工業大学と東京医科歯科大学は統合し、大学名を「東京科学大学」と変更。両大学に設置されている教育課程および収容定員について変更はない。2024年度入試では、東京医科歯科大学が医学部と歯学部、東京工業大学は理学院、工学院、物質理工学院、情報理工学院、生命理工学院、環境・社会理工学院で募集した。
福井県立大は「恐竜学部」新設
学部新設や学科などの新設・改組を行うのは18大学。そのうち学部新設は4大学で、秋田大学の情報データ科学学部（情報データ科学科）、筑波技術大学の共生社会創成学部（視覚障害コース、聴覚障害コース）、下関市立大学の看護学部。さらに、福井県立大学は、国内初の恐竜学部（恐竜・地質学科）を新設。地球科学の基礎のほか、古生物学や地質学を中心に学習する。そのほか、学科新設は、神戸大学医学部の医療創成工学科、名古屋市立大学医学部の保健医療学科（リハビリテーション学専攻）、山口県立大学の国際文化学部情報社会学科の3大学。
岩手大理工学部は1学科8コースへ
学部改組は3大学。岩手大学は3学部を改組。理工学部で3学科8コースから1学科8コースへ再編。農学部の5学科を4学科に、農学部共同獣医学科を改組し獣医学部を設置する。そのほか、秋田大学の理工学部は総合環境理工学部に、神戸大学の工学部（情報知能工学科）はシステム情報学部（システム情報学科）に改組する。学科改組は、岐阜大学の応用生物科学学部がこれまでの2課程を応用生命化学科、食農生命科学科、生物圏環境学科に再編し、共同獣医学科を加えて4学科体制とする。島根大学の総合理工学部、宮崎大学の農学部、東京都立大学のシステムデザイン学部も学科改組を行う。
大阪教育大は6専攻から3専攻へ
三重大学工学部の総合工学科では、総合工学コースを廃止し電子情報工学コースを新設。コースは、新設のコースをあわせ、機械工学コース、電気電子工学コース、電子情報工学コース、応用化学コース、建築学コース、情報工学コースの6コースとなる。大阪教育大学の教育学部教育協働学科では6専攻を3専攻7コースに改組する。新潟大学の創生学部は学部再編により、入学定員を増員し、創生学修コースおよびDX共創コースを新設する。
広島大教育学部は「5類16プログラム」に改組
広島大学教育学部は、5類15コース・15プログラムを5類16プログラムに改組。また、第3類に新プログラム「多文化・グローバル教育学プログラム」を新たに設置する。同大学工学部第2類（電気電子・システム情報系）では「電子システムプログラム」を廃止し、「半導体システムプログラム」を新設する。そのほか、学部・学科などの名称変更を実施するのは、茨城大学理学部の学際理学コースが総合理学コース、農学部地域総合農学科の農業科学コースが応用植物科学コースに名称を変更。埼玉県立大学保健医療福祉学部は健康行動科学専攻を健康情報学専攻に、北九州市立大学国際環境工学部は環境生命工学科を生命工学科に変更する。
「2025年度入試 国公立大 新増設一覧」は、現在認可申請中のものや設置構想中のものも含まれており、今後変更などの可能性もある。出願の際は、各大学の「入学者選抜要項」などで必ず確認してほしい。
