新潟県教育委員会は2024年10月25日、2025年度(令和7年度)新潟県公立高等学校入学者選抜の要項、おもな改訂点、募集人数、選抜方法などを公表した。全日制の募集定員は前年度比600人減の1万1,750人。不登校経験者など対象の「自己申告書」を導入するほか、三条高校は理数科を新設し40人を募集する。
2025年度新潟県公立高等学校入学者選抜を実施する公立高校(分校を含めない)は、81校104学科(全日制92学科、定時制12学科)。募集人数は全日制が1万1,750人、定時制が670人。
一般選抜の学力検査は、新潟県教育委員会が作成した問題により、全県一斉に実施する。全日制は、国語・社会・数学・理科・英語(聞取り検査含む)の5教科。定時制は国語・数学・英語の3教科。配点は各教科100点。ただし、全日制の学校・学科により、指定する教科の配点をそれぞれほかの教科の2倍とする傾斜配点を実施する。学校独自検査を実施する場合は「面接」「PRシート」「実技検査」「課題作文」「筆答検査」「その他の検査」のいずれか、または複数を選択して実施する。
全日制で募集学級を減らすのは、阿賀野(普通)、豊栄(普通)、新潟中央(普通)、巻(普通)、白根(普通)、三条(普通)、長岡大手(普通)、栃尾(総合)、柏崎常盤(普通)、小千谷西(総合)、小出(普通)、六日町(普通)、十日町(普通)、高田北城(普通)、新井(総合)、佐渡総合(総合)で、各1学級減。
このうち、三条高校は新たに理数科を設置するとともに、理数科内にメディカルコースを設置する。理数科の募集人員は40人。調査書と学力検査の比重は3:7とし、数学と英語で傾斜配点を実施する。なお、普通科を第2志望とすることができる。
新潟県は2025年度の入学者選抜より、新たに「自己申告書」を導入し、提出することができる者、提出の手続などを規定した。「自己申告書」とは、不登校経験などのある志願者のうち、希望する者が、欠席が多い理由、志望の動機、高校生活への抱負などを直接、高等学校に伝えるためのもので、記載内容によって不利が生じることはない。対象は、中学校のいずれかの学年において「欠席日数」が30日以上の者、または「欠席日数」と「教育支援センター(フリースクールを含む)への通所等により出席扱いとなっている日数」の合計が30日以上の者。
2025年度新潟県公立高校入学者選抜の日程は、特色化選抜が2025年1月31日から2月4日まで出願を受け付け、2月10日に面接などを実施。2月13日に内定を通知する。一般選抜は、2月17日から19日まで出願、2月25日から27日まで志願変更を受け付け、3月5日に学力検査、3月6日に学校独自検査を行う。追検査(実施校)は、学力検査が3月10日、学校独自検査が3月11日。合格発表は3月13日。
新潟県のWebサイトでは、学校・学科ごとの募集人数、特色化選抜出願のための実績要件、各校の求める生徒像などを公開しているほか、県立新潟中央高校音楽科の実技検査・演奏曲目申告書あわせて公開している。