駿台予備学校(以下、駿台)は2024年12月15日、東大専門校舎であるお茶の水校3号館にて、「東大入試情報講演会 ₋冬編₋」を開催した。講演では、お茶の水校3号館校舎責任者・瀧敬悟氏が登壇し、東大入試成績開示データや駿台独自データの分析、入試最新情報や合格戦略を解説。また、駿台OBである現役東大生2名が、東大の魅力や自らの受験体験を語った。
本講演会は中学生・高校生とその保護者を対象に実施され、会場では真剣な眼差しでメモを取る姿が見られた。冒頭で瀧氏は、「高校3年生にとって本番直前の有益な情報を、高1・2年生や中学生には、東大受験を初めて具体的に意識するためのヒントとなる話を届ける。今後の学習に役立てていただきたい」と呼びかけた。
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重要度を増す大学入学共通テスト、得点率8~9割を目安に
2025年度入試からの共通テストの大きな変更点として、「情報」が加わることにより、満点が900点から1,000点になる。しかし、東大ではこれまでと同様に共通テストの得点を110点に圧縮して扱うため、共通テストと2次試験の1:4という配点比率には変更がない。瀧氏は「2次試験の出来が合否に大きく影響するという構図は変わらない」と強調した。
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「情報」については、「高3生は不安かもしれないが、追加される新しい科目で、初年度から差がつく出題になる可能性は低い。きちんと対策をしておけば過度に心配する必要はない。高1・2生については、今年の出題傾向を踏まえて、高3になってから本格的な準備をすれば問題ない」とした。
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東大入試の変更点としては、理科三類を除く全科類で第1段階選抜実施基準倍率が厳しくなり、第1段階選抜の通過ラインが高くなる可能性があることがとりわけ注目されている。2024年度以前と比較して、2次試験に進むことができる人数が最大約1,100名減少する試算となり、これについて瀧氏は「共通テストの重要性は確実に上がる。しかし、倍率を恐れて敬遠する人が増えることで、強気の出願が功を奏する可能性もある。第1段階選抜を突破できれば、以前よりも低倍率での勝負となる」と分析した。
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今回の変更を受けて、第1段階選抜を突破するには共通テストでどれほどの得点を目指せば良いのだろうか。文科類について瀧氏は、「近年は第1段階選抜が実施されなかった年もあり、実施された年でも通過ラインは低く、あまり機能していなかったと言える。そのため、選抜倍率の変更を受けても難易度への影響は小さい。共通テストの平均点が2024年度入試と同等と仮定すると合格を狙うのであれば8割後半、できれば9割の得点を目指してほしい」と述べた。
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理科類の合格者の共通テスト平均点は文科類に比べて高い傾向がある。瀧氏は、「理科類の方が倍率変更の影響は大きい。とはいえ、近年のデータを見る限り、共通テストが始まってから、1次通過ラインの得点率が8割を超えるケースはなかった。仮に2024年度入試において、理科一類の第一段階選抜実施基準倍率が2.3倍だったとして計算すると、1次通過ラインは80~82%程度になる試算。このことからわかるように過度に恐れないでほしい。ただ、理科類においても合格を狙うには8割後半から9割の得点を目指したい」とした。
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さらに、「共通テストは、仮に1つの科目で満点を取っても、他の受験者も同様に高得点を取っている可能性が高く、差がつきにくいため、得意科目で大きくリードを取れる試験ではない。それよりも、東大の合格者平均でも例年9割に届かない科目、たとえば文系の数学や理系の国語、地歴・公民などでの失点を最小限に抑え、バランスよく全体の得点を底上げすることが、結果的に有利に働く」とアドバイスした。
合否を分ける2次試験対策
共通テストも大切だが、依然として2次試験が合否を分けるのは間違いない。瀧氏は、「東大は入試科目が多いからこそリスクが分散できるという意識で取り組んでほしい。苦手科目を作らず全体をバランスよく仕上げ、得意科目でプラスアルファの得点を稼ぐことが合格の鍵」と述べた。
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そのうえで、東大入試成績開示データの集計結果を提示しながら詳細な解説を続けた。東大は科目別の入試結果を公表していないが、駿台が独自に開示データの集計・分析を行っている。瀧氏は合格者と不合格者の差にも着目しながら各類・科目について次のように分析した。
文科類は英語対策を最優先に
「文科類でもっとも重要な科目は英語。例年他の科目と比較して合格者の平均点が高く、得意な受験生は毎回安定した高得点を稼げる一方、英語が苦手な受験生は大きく遅れを取ってしまう。コツコツ積み上げてきた力の差が明確に出やすい科目なので、文科類の受験生にとって英語は早期から最優先で対策すべき科目。数学については、配点は低いが合格者と不合格者の差は大きく、高得点が取れると優位に立てる。近年は年度による難易度の差が激しいが、1桁台の得点でも合格する例も見られる。そのため、数学が難しいと感じた場合も落ち込まず、他の科目で勝負できる年だと考えても良い」とした。
「国語は英語に比べて平均点が低く得点しにくい傾向があるが、英語と国語が両方できが良ければ、数学で失点してもカバーできる。 地歴は、科目選択での有利不利はないので、自分が得意な科目を選択すれば良い。かけた時間が学力に比例しやすいので、高3の時点で学習が追い付いていなくても最後まで諦めずに対策してほしい」。
文科類を志望する人にとって、何類を狙うかは迷うところだろう。瀧氏はまず文科一類と文科二類の受験生を比較し、「文科二類は、文科一類と比べるとやや数学が得意な層が多い傾向にある。一方で、英語や国語の傾向は文科一類と大きな差はない」とした。
さらに、文科三類も参照しながら、「近年、文科類は合格最低点の高さが一定でないことが特徴。昔は文科三類がもっとも低い傾向にあったが、現在ではどの科類も大きな差はない。ただし、平均得点を見ると、依然として文科三類が他の類に比べてやや低い傾向がある。どの類でも良いという場合は、文科三類がもっとも現実的な選択肢」と語った。
数学で差がつく理一、英国優位の理二、別格の理三
引き続き、理科類の「東大入試成績開示データ」を見ていく。
理科一類では、数学の合格者平均点と不合格者平均点に30点ほどの点差がついている。瀧氏は、「数学を伸びるまでに時間がかかるので、コツコツやっていく必要がある。また、年度による難易度の変化が大きいのも数学の特徴。感触が悪くても『難しい年だ』と気持ちを切り替えて、次の日に繋げてほしい」と激励した。さらに、「数学は、得意な人でも得点が安定しない科目なので、確実に合格を狙っていくには、数学と英語でバランスよく得点することを意識する必要がある」と助言した。
理科二類は薬学部や農学部に進む受験生が多く、数学がやや苦手な層が集まることが特徴だ。これについて瀧氏は「英語や国語の平均点は理科一類よりも高い場合があり、数学が苦手でも他の科目でカバーできることが重要」と述べた。また、理科の選択科目について「生物選択者が多いというイメージをもたれることもあるが、理科二類においても圧倒的に多いのは物理と化学」と補足した。
理科三類は相変わらず狭き門だ。瀧氏は、「東大の中でも別格。不合格者平均が理科一類・二類の合格者平均と同等であり、極めて高い学力が求められる。少子化ということもあり、一般入試の定員の合計が1,600名を超える理科一類・二類は、低学年からコツコツと努力を積み重ねれば誰にでもチャンスがあると言えるが、理科三類は一般入試の定員が97名と少なく、日本全国の理系選択受験生のトップ100以内にいるくらいの力がないと合格できない」と、その厳しさを強調した。
国立大学の理系学部で2次試験に国語を課す大学は、今では東大と京大のみとなっている。この点について瀧氏は、「理科類では、国語はそれほど合否を左右しないので、国語が苦手だからと東大を諦めるのはもったいない」と述べた。
さらに、理科の選択科目について「地歴同様、どの科目を選択しても平均点はそれほど変わらないので、好きな科目を選択してほしい。地歴ほどではなくとも、理科もかけた時間だけ最後まで伸びやすい科目なので、諦めずに取り組んでほしい」とアドバイスした。
最後に、文科類も理科類も「試験後の感触より実際は高い得点が入ることもあるので、最後まで諦めないことが大事。特に近年、物理が非常に難しかったが、想定より高い得点になっていたケースが多かった。ダメだと思っても、最後まで粘り強く解答を書き続けることが重要」と激励を送った。
解答順と時間配分が大切…問題を見極める力を
駿台では、東大受験者アンケートを元に、各科目の設問の解答順番と解答時間について独自でデータ分析を行っている。瀧氏はそのデータを紹介しながら科目ごとのポイントを解説した。
英語
試験時間120分の時間配分が重要。リスニングは設問を事前に下読みして内容を予測しながら取り組む必要があり、下読みを含めると約35~40分かかるため、残りの問題を80分で回答することになる。また、英作文は得点差がつきやすいため、短時間で減点されない答案を作る力を養うことが重要。英作文にかかる時間を短縮することで、読解問題に十分な時間を確保することが可能となる。
数学(文科類)
どの問題に時間をかけるかがポイント。高得点の受験生は、難易度の低い問題に十分な時間をかけ解き進めている。東大入試では難問に対応できたか以上に、みんなが得点できる問題でしっかり得点できたかが重要。特に高3生は、すべての問題に目を通し、解ける問題を見極めて、順番に着手していく「時間を意識した練習」を直前期は積み重ねていきたい。
数学(理科類)
文科類と同様にどの問題に時間をかけるかがポイント。2024年度は最初の2問に比較的難易度が低めの問題が出題されたため、最初からつまずく受験生が少なく平均点が上がった。しかし、必ずしも最初の問題が簡単とは限らず、後半にも解きやすい問題があることが多い。大問1で詰まってしまっても焦らず、最後まですべての問題をしっかり見て、解けそうな問題を見極めて着手できるようにしたい。
国語(文科類・理科類)
古文・漢文を先に解き、現代文に多くの時間を割く受験生が多い。
日本史・世界史・地理
世界史で高得点を取っている受験生は、大論述に時間をかけている。大論述に時間をかけるために、他の問題に時間をかけすぎないことがポイント。
論述の量は例年、地理、世界史、日本史の順番に多いため、「日本史・世界史」と」世界史・地理」の組み合わせでは、世界史にかけられる時間が変わってくる。自分の選択科目に合わせて、時間配分を意識してほしい。
物理・化学
2科目を150分で解くため、1科目75分の時間配分が基本。大問が3題ずつなので、1題25分の計算になる。その上で得意・不得意にあわせて調整していく。例年どの科目も同じくらいの平均点になるため、難しい科目を諦めてもう一方の科目に時間をかけすぎると2科目の合計点が下がってしまう。そのため、両科目ともバランスよく取り組めるように、2科目合わせた時間配分の練習が大事。
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11月にC判定でも半数が合格…本番まで諦めない
瀧氏は、科類別の志願者数の3か年推移について説明。2024年度の志願者数は文科一類と文科二類は減少、文科三類は増加した。理科一類は増加し、9年ぶりに3,000人を超えたが、理科二類は減少。理科三類はほぼ変化なしだった。瀧氏は「近年は年による志願者数の変動は少なく、志願者の増加によって入試が難化する可能性は少ないので、心配せずに学習を進めてほしい」と述べた。
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近年の各類の合格最低点に変化は見られるのだろうか。文科類では、2018年までは合格最低点が高い順に文科一類、文科二類、文科三類となっていたが、それ以降、年度によって入れ替わりが起きている。瀧氏は「自分が行きたい科類に出願するのがベスト。ただ、文科三類だけは合格最低点が一番高くなったことはないので、不安な人や、とにかく東大を目指したいという人が文科三類を選ぶ傾向は続くと考えられる」と述べた。
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理科類について瀧氏は、「理科一類と理科二類であれば、合格最低点が高いのはほとんど理科一類。不安であれば理科二類を選択するのも一案だが、入学後の進路には大きな差がある。理科二類はおもに農学部、薬学部に進学することになり、理学部、工学部の枠は理科一類の方が多いため、将来のことも考えて慎重に選択してほしい」と助言した。
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次のグラフからは、例年11月に開催される駿台の第2回東大入試実戦模試受験者の合否判定と、実際の合否の相関が読み取れる。瀧氏は「A判定を取れていたら合格可能性は相当高い。B判定は有利。実はC判定でも約半数が合格しており、挑戦しないのはもったいない。D、E判定は厳しいものの、それでも合格者はしっかり出ている」と解説した。瀧氏は「現役生は11月の時点では勉強が間に合っていなくても、それ以降、本番までに実力が伸びている。判定だけで諦めず最後まで頑張ってほしい」とエールを送った。また、「高1・2年生は模試の判定を見て東大を諦めるのではなく、模試の結果から科目・分野ごとにやるべきことを考え、努力を継続していってほしい」と締めくくった。
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駿台OBが語る、受験生活と東大の魅力
続いて、駿台OBで現役東大生の藤野貴大さん(東京大学理科一類1年生・桐朋高等学校卒)と久保信三郎さん(東京大学文科三類2年生・暁星高等学校卒)が受験体験談を語った。
東京大学理科一類1年生 藤野貴大さん(桐朋高等学校卒)
東京大学文科三類2年生 久保信三郎さん(暁星高等学校卒)
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志望動機と時期、東大の魅力は?
東大を志望した時期について、藤野さんは「高1最後の学力テストの後、学校の先生に勧められ、東大を意識した。高2のときに、物理と化学のどちらを専攻にするのか悩み、入学後に進学選択ができる東大にしようと思った」と語った。久保さんは、「高1の時に、大学では歴史を学びたいと思い、歴史の学習環境が充実している東大が候補になった。高2の夏にオープンキャンパスに参加したり模擬講義を受けたりして、志望が固まった」と振り返った。
現役東大生から見た、東大の魅力は何だろうか。藤野さんは、「高校時代は、物理か化学かを悩んでいたが、教職科目を履修する中で教育心理学にも興味が出てきた。東大には新たに興味ができた分野をその都度学習できる環境がある」とし、久保さんも「歴史に興味があったが、理系の授業も広く履修できる」と、興味に応じて広く学べる環境が整っている点をあげた。また、2人とも「周りに、勉強だけでなく、何かに熱中している人が多い環境が刺激的」と述べた。
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部活との両立は時間の使い方と集中力がポイント
受験勉強について藤野さんは、「高1・2の前半は受験を意識せず、好きな科目を中心に勉強することで、数学や理科の楽しみを見出すことができた。そのおかげで、高2の夏から本格的に受験勉強を始めた後も、好きな科目の勉強を楽しむことができた。受験に向けた学習では、高2までは英語など苦手な科目を潰すことに注力。数学は高3の夏前までに標準的な問題を自分の中で当たり前にした。まずは基本を確実に身に付け、東大レベルの応用問題に取り組むのは夏以降で良い」と語った。
久保さんは、「高1・2の間に、定期試験の勉強をしっかりしながら、英語と数学をしっかり固めたこと、数学など苦手科目を克服したことが良かった」と自身の体験を振り返った。その上で、「高2までに英語と数学を仕上げておくと、高3になってから地歴に時間をかけられる。また、東大入試は科目が多いので、苦手な科目を作らないことが大事」とアドバイスした。
現役生にとっては、部活動や学校行事との両立も課題だろう。藤野さんは、高校時代はラグビー部に所属し、高2で学園祭の実行委員も担ったという。「部活の後に、駿台の自習室に寄って勉強した。限られた時間であっても、集中力を高められる環境に身を置くことが大事。英語などは、毎日少しでも触れることで、モチベーションと学力の維持に繋がったと思う」と述べた。
久保さんは、高2まで水泳部の活動に参加。「机がないとできない勉強と、なくてもできる勉強に分けて時間の使い方を工夫した。通学の電車内は、地理や歴史、古文・英単語など暗記の時間にあて、机に向かえる時間は、数学演習や英語の長文読解にあてた」と当時を振り返った。
2次試験の直前期の学習ポイントは「振り返り」と「具体的な目標」
特に高3生は、秋から年末にかけて、共通テスト対策と2次試験対策のバランスに悩むのではないだろうか。
藤野さんは「数学、物理、化学など、2次試験の延長で点数が取れる科目は、共通テストの過去問に時間を取られ過ぎないようにした。たとえば数学であれば、データの分析など2次試験ではあまり出題されない問題を取り出し、徹底的に練習することによって、共通テストの問題に慣れるようにしていた。12月は共通テスト対策が6割、2次試験対策が4割のバランスだった」と語った。一方、久保さんは、「量の多い英語や数学は11月から少しずつ取り組み、12月後半からは共通テストに集中し、共通テスト形式の演習に取り組んだ」と振り返った。
では、共通テスト後、2次試験の直前期はどのように過ごせば良いのだろうか。
藤野さんは、「演習も大事だが、今まで解いてきた問題を振り返り、抜けている部分がないか確認することで、『ここまでやってきたんだ』という自信にもなるし、本番でも『どこか抜けているかも』などと不安にならずに済んだ」と自身の体験を述べた。
久保さんは、「共通テストから2次試験の期間は、夏休みと同じぐらいの日数がある。計画を立てて有効に使うことが大事」として、自身は「共通テストが終わった時点で、二次試験でどの科目で何点を目指すか、具体的な目標を決めた。その上で、一日単位で計画を立て、それを進めながら勉強していた」と振り返った。さらに、本番は、「できると思ってできないと落ち込むので、『できなくて当然だけど、できるところは取っていこう』という気持ちで挑んだ。人それぞれだが、本番で動揺しないために、自分はどういう気持ちで臨むのか、事前に考えておくと良いと思う」と、当時の心境を交えて語った。
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最後に、これから東大を目指すみなさんに向けてメッセージをいただいた。
「受験勉強は苦しいこともあるが、本気で取り組むと良い思い出になるし、良い結果もついてくる。僕は本番で緊張して時間配分もうまくできなかったが、本番でどんなことがあっても気落ちせず、最後まで目の前の1点を取っていく気持ちでがんばってほしい」(藤野さん)。
「今はこうして振り返れるが、受験生活の渦中は、いつ何をすれば良いかわからなかった。ひとりで悩まず、先生や先輩の意見を聞いて、参考にしながら進めてほしい」(久保さん)。
最後まで諦めない意志が、合格への道を開く
講演会終了後、瀧氏より読者に向けて、激励のメッセージをいただいた。まずは、2次試験を控えている受験生に向けて、「ここから本番まで、過去問を解くごとに『振り返り、分析、弱点補強』のサイクルを繰り返し、着実に力を付けてほしい。最終的には諦めなかった人が東大生になっている。どうか後悔のないように、ここまでの自分の頑張りを信じて、少しでも可能性があれば最後まで諦めずに挑戦してほしい」という力強いエール。
次に、中学生および高1・2年生に向けて、「少子化の時代にあり、今後も東大受験の競争倍率は控えめ傾向が続くと思われる。コロナ禍以降、浪人を選択する人も減少しており、東大合格のチャンスは広がっている。東大は必ずしも雲の上の存在ではない。志望校判定などに一喜一憂することなく、自分の気持ちを貫き、コツコツと努力してほしい」とメッセージをいただいた。
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駿台は2025年1月26日(日)に「駿台 お茶の水校3号館 東大入試情報講演会 -特別編-」を開催する。1月18・19日に実施される2025年度の共通テストの動向をもとに、今年の合格ラインの分析および2次試験を突破するカギなど、最新の入試情報を解説する。申込期限は1月25日(土)まで(定員に達し次第、締め切る)。
高校生・保護者対象「駿台 東大入試情報講演会 -特別編-」(無料)申込みはこちら
1時間の講演会ながら、他では得られない貴重なデータを用いた最新情報、具体的な対策、合格者の体験談まで、情報量の多さが圧巻だった。2次試験を目前に控えた受験生にも、これから東大を目指す中高生にも、瀧氏と先輩お2人が一貫して伝えた「自分を信じて、最後まで諦めずに」という言葉が、すべての受験生の支えとなることを願っている。
直前まで東大対策!駿台の直前講習
東大本番を想定!
最後の準備は東大本番実戦テストで