どなたでも参加可能、東京学芸大学 高校探究プロジェクト「探究文化が根付く学校づくり」3/2

　東京学芸大学 高校探究プロジェクトは、2025年3月2日にオンラインセミナー「探究文化が根付く学校づくり」を開催する。高校生、教職員、保護者など、どなたでも参加可能で参加費は無料。

　東京学芸大学 高校探究プロジェクトは、三菱みらい育成財団の助成のもと、2021年4月から3年にわたり、高等学校における探究的な学びの実践コミュニティを創出するための取組みを進めてきた、高等学校の授業および教師教育モデルの開発・普及プロジェクトだ。学びの当事者である高校生や、大学生、教員、研究者、社会人等、さまざまな立場の人々が対話を重ね、「探究」について共に考える場や機会を創出してきた。

　学校や地域を越えたコミュニティの創出・拡大を実感する一方で、各学校に探究文化を根付かせていくことの重要性をあらためて認識したことから、2024年度は、同助成のリエントリー採択を受け、「探究的な学びの実践コミュニティの拡大支援プログラム」を開始。今回はその一環として「探究文化が根付く学校づくり」と題してオンラインセミナーを実施する。

　第1部では、「学校に探究文化を芽吹かせる」をテーマに、探究文化を醸成するための第一歩として、各校において、探究の種をまき、芽を育むことを目指すワークショップ型研修プログラムの提案や事例、さらにはその推進者を育成する取組みを紹介する。

　第2部では、「学校に探究文化を根付かせる」をテーマに、元都立高等学校長、前成城中学校・高等学校長の栗原卯田子先生、OECD教育スキル局 シニア政策アナリストの田熊美保氏、元文部科学省初等中等教育局主任視学官で東京学芸大学先端教育人材育成推進機構特命教授の長尾篤志先生、3名のパネリストを招き、育んだ芽が花を咲かせ、実を結んだ実践を探究文化として学校に根付かせるにはどうしたら良いかについて、多角的に議論する。登壇者やパネリストだけではなく、これまで本プロジェクトに参加した方々にも、チャットを通じて随時コメントを募りながら進められる予定だ。

　対象は、これまで本プロジェクトのワークショップやイベント等に参加した高校生、教職員、保護者のほか、これまで興味はあったものの、タイミングが合わず参加できなかった方、高校探究プロジェクトの存在を今回初めて知った方など、どなたでも参加を歓迎している。参加費は無料。申込みは2月26日までWebサイトで受け付ける。申込者はアーカイブ配信も視聴可能。

オンラインセミナー開催概要

「探究文化が根付く学校づくり」

開催日時：2025年3月2日（日）14：00～16：30
参加費 ：無料
対象：どなたでも参加可能
形式：Zoomによるオンライン開催
主催：東京学芸大学 高校探究プロジェクト
申込締切：2025年2月26日（水）
※申込者に詳細（Zoomリンク含む）が送付される。アーカイブ配信も視聴可能
＜タイムスケジュール＞
【第1部】探究文化を芽吹かせる
14：00　高校探究プロジェクトの取組報告を通して
・「ミニ探究」教材開発ワークショップ
　報告者：一般社団法人産業環境管理協会資源・リサイクル促進センター　向中野 裕子 氏
・わくわくメンバーによる地域を越えた協働・共創型研修
　報告者：広島県教育委員会　指導主事　長野 真美 氏
・数学科・地歴科授業研究ワークショップ
　報告者：青森県立木造高等学校　教諭　工藤祐輔先生、長崎県立宇久高等学校　教諭　小林詳梧先生
【第2部】探究文化を根付かせる
15：00　パネルディスカッション
パネリスト：元都立高等学校校長、前成城中学校・高等学校校長 栗原 卯田子氏／OECD教育スキル局 シニア政策アナリスト 田熊 美保氏（日本OECD共同研究の一環として参画）／東京学芸大学 先端教育人材育成推進機構 特命教授 長尾篤志氏（元文部科学省初等中等教育局主任視学官）
モデレーター：高校探究プロジェクト・リーダー 西村圭一氏
16：00　ブレイクアウトセッション
16：20　まとめ　
高校探究プロジェクト・サブリーダー 日高智彦氏
16：30　クロージング

「ミニ探究」教材開発ワークショップ報告＆交流会

　さらに、オンラインセミナー「探究文化が根付く学校づくり」の第1部での報告に先んじて、「教科横断型の『ミニ探究』教材開発ワークショップ」の取組みや成果を広く共有する場として2025年2月16日にオンライン報告&交流会も開催する。

　このワークショップは、校内の先生方の「総合的な探究の時間」に関する「め線合わせ」「意識合わせ」や、ひとりひとりの教員の「教科と総探の相互還流」を目指し、3回シリーズで開催したもの。「環境・リサイクル」「サステナブル」「地域課題」「性・人権・well-being」「市民教育」の5つのテーマのもと、開発した「ミニ探究」の授業デザインや開発プロセス、さらには、ワークショップで活用した資料等について紹介する。対象は全国の高等学校等教職員、各都道府県等教育委員会指導主事等、教員志望の大学生・大学院生。参加費は無料で、申込みは2月12日まで受け付ける。