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公務員志望、親の職業や安定志向が影響…4大学が2,643人調査

 立命館大学、関西学院大学、筑波大学、大阪経済大学の研究グループは2026年4月23日、大学生2,643人を対象に公務員志望の要因を実証的に分析した結果を発表した。女性や親が公務員の学生、地方出身者などが公務員を志望しやすい傾向にあることが判明した。

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公務員志望度の重回帰分析
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 立命館大学、関西学院大学、筑波大学、大阪経済大学の研究グループは2026年4月23日、大学生2,643人を対象に公務員志望の要因を実証的に分析した結果を発表した。女性や親が公務員の学生、地方出身者などが公務員を志望しやすい傾向にあることが判明。同研究の結果は、これからの行政を担う人材を確保するうえで重要な指針となる。

 近年、国家・地方公務員ともに志望者数の減少が続いており、行政の担い手確保が大きな課題となっている。同研究では、進路未決定の大学生2,643人を対象とした大規模な意識調査データを用い、どのような属性や価値観が公務員志望度に影響するのかを回帰分析により検証した。同研究の成果は、2026年4月25日発行の「日本労働研究雑誌」に掲載された。

 分析の結果、学生の属性では女性、親の学歴が大学未満、親が公務員、三大都市圏以外の出身である学生ほど、公務員を志望しやすいことがわかった。また性格や価値観については、公に奉仕したいという「パブリック・サービス・モチベーション(PSM)」が高い学生や、職業の安定性を重視する学生、倫理観が高い学生ほど志望度が高い。一方で、高収入を重視する学生は志望度が低下する傾向が確認された。

 パーソナリティーに関しては、外向性(人と積極的に関わろうとする性格)や開放性(新しいことや変化を楽しめる性格)が比較的低い学生ほど公務員志望度が高いという結果が出た。しかし、実際の公務現場では多様な関係者との調整や柔軟な対応が求められるため、同研究ではインターンシップなどを通じて仕事の実態を具体的に伝える重要性を指摘している。

 立命館大学法学部の柳至教授ら研究者は「公務員志望者の減少が続く中で、どのような学生が公務に関心を持つのかをデータで示すことができました。本研究では、パネル調査を行っており、今後は誰が採用されて、誰が公務職場に定着するのかといった点も検証していく予定です」とコメントしている。親が公務員である学生の志望度が高いことから、公務員の魅力が一部の層に偏って伝わっている可能性があり、より幅広い層への情報発信が求められる。

《千葉 智加》

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