ほくりくみらい基金は2026年5月22日、北陸地域のジェンダーギャップ解消と多様な地域社会の実現を目指し、理工系分野を志す女子学生を一貫支援する冠基金「『Masako基金』STEAM Girls プログラム」を設立、参加者の募集を開始した。
同基金は、金沢工業大学産学連携室教授の大砂雅子氏の提唱で設立された。DX化や人的資本投資の一環として、石川県内の中高大生を対象に、企業訪問などの体験プログラムと返済不要の奨学金を組み合わせて提供し、就学期からキャリア形成までを支援する。なおSTEAMとは、科学、技術、工学、芸術・デザイン、数学の頭文字で、理数系教育に創造性を融合させた人材育成フレームワークを指す。
製造業が多い石川県ではリーダー層に理工系の素養が求められる一方、「女の子は理系に向かない」といった無意識の偏見が女性のキャリア選択の障壁となっている現状がある。同基金はこれらを解消し、若者や女性が住み続けたいと思える多様性と活気に満ちた地域社会の実現を目指す。
具体的な事業は2本柱で構成される。1つはキャリア支援で、地域の第一線で活躍する女性技術者らの職場を訪問する。訪問先は浦建築研究所、澁谷工業、CCIグループ(北國銀行)、NECソリューションイノベータを予定しており、能登地域からの参加者には交通費補助がある。募集は2026年6月30日まで。
もう1つは奨学金事業だ。理工系や工業高校、高専を目指す中学3年生、または理工系コースを選択する高校1年生が対象で、年30名程度に10万円を給付する。体験プログラムへの参加などが条件で、募集期間は2026年9月1日から2027年1月15日まで。提唱者の大砂氏は日本貿易振興機構などを経て、現在は金沢工業大学教授や澁谷工業の社外取締役などを務めている。

