難関大受験の新戦略…一般×推薦を賢く併願する高校1、2年生からの「複線設計」

 総合型選抜や学校推薦型選抜が注目されているが、依然として難関大学合格に必要なのは学力だ。多様化する入試ルートを勝ち抜くための早期からの受験戦略の重要性と、プロ講師による個別指導予備校「なんぷろ」が実践する伴走型指導の価値に迫る。

教育・受験 高校生
PR
画像はイメージです
  • 画像はイメージです
  • 「なんぷろ」教務責任者の尾木歩氏
  • 大学入学者に占める入試方式別割合の推移 データ提供:なんぷろ
  • 難関大学の入学者に占める一般選抜と非一般選抜の割合 なんぷろより提供いただいた情報をもとに編集部作成
  • 画像はイメージです
  • 画像はイメージです

 近年、大学入試では総合型選抜や学校推薦型選抜など、いわゆる年内入試が注目を集めている。難関大学でもその割合は増えつつあり、入試ルートが多様化したことで、志望校や受験方式の選択、学習計画の立案は以前より早い段階から求められるようになっている。では、こうした難関大学を目指す高校生は、どのような戦略で受験準備を進めれば良いのだろうか。

 今回は、医系専門予備校「メディカルラボ」を運営するキョーイクが立ち上げた、プロ講師による個別指導予備校「なんぷろ」の教務責任者・尾木歩氏に、最新の入試動向と合格に必要な学習戦略について話を聞いた。

難関国立大学では、今なお一般選抜が主流

--近年、大学入試はどのように変化しているのでしょうか。

 まず、総合型選抜や学校推薦型選抜を導入する大学・学部は着実に増えています。国公立大学では2026年度入試で約9割の大学・学部が総合型選抜を実施しています。文部科学省のデータを見ると、全国の大学入学者に占める総合型選抜の割合は2022年度の13.5%から、2024年度には16.1%まで伸びています。一方で、一般選抜等は48.9%と依然としてもっとも大きな割合を占めています。

大学入学者に占める入試方式別割合の推移 データ提供:なんぷろ

 ここで重要なのは、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜では、それぞれ求められる準備や選考方法、日程が異なるということです。大学受験は、1つの入試方式だけに絞る「1本勝負」から、複数の選択肢を見据える「複線設計」へと変化しています。

 今後、総合型選抜がさらに拡大する可能性はありますが、難関大学ほど慎重に制度設計を進めている印象があります。総合型選抜は急速に募集割合が増えるというよりは、一定の規模を維持しながら運用されていくのではないかと考えています。

--難関大学に目を向けると、総合型選抜や学校推薦型選抜の入学者は実際どの程度の割合を占めているのでしょうか。

 たとえば、東京大学の2025年度入学試験では、総募集人員3,060人のうち、前期日程の一般選抜が2,960人、学校推薦型選抜が100人程度で全体の約3.3%です。京都大学の2026年度入学者選抜要項では、総募集人員2,841人に対し、特色入試(総合型選抜・学校推薦型選抜を含む)は計230人で約8.1%、一橋大学の2026年度も総募集人員955人に対し、学校推薦型選抜は55人で約5.8%となっています。東北大学のように総合型選抜(AO入試)の比重が約3割と比較的大きい難関大学もありますが例外的です。

難関大学の入学者に占める一般選抜と非一般選抜の割合 なんぷろより提供いただいた情報をもとに編集部作成

 一方で、早稲田大学や慶應義塾大学、GMARCHなどの難関私立大学では、学部・学科によって、総合型選抜や学校推薦型選抜の募集枠を比較的大きく設けているところもあります。こうした入試方式を戦略的に活用し、難関大学を目指す受験生も増えています

評定平均不要だからこそより厳しい学力評価の場合も

--総合型選抜では評定平均が出願条件になっていない大学もありますが、受験生の学力をどのように評価しているのでしょうか。

 それらの大学は、高校によって評価基準や成績の付け方が異なることから、評定平均だけでは受験生の学力を公平に評価しにくいと考えているのでしょう。ただ、評定平均を見ない=学力を見ないということでは決してありません。学力をより多面的に、ときには一般選抜と同等以上の厳しさで評価していると理解したほうが実態に近いです。文部科学省も総合型選抜において、知識・技能や思考力など、大学教育に必要な学力を何らかの方法で評価することを求めています。

 たとえば、京都大学の特色入試では学部・学科に応じて、調査書や学業活動報告書などに加え、大学入学共通テスト(以下、共テ)や能力測定考査、論文試験、面接、口頭試問などを組みあわせて選抜を行っています。東北大学も「一般選抜と同等以上の水準の学力を求める」と明言し、高校での成績や共テ、筆記試験、面接、出願書類などを総合的に評価しています。

 学校推薦型選抜においては、学部に応じて、共通テスト、小論文、面接、調査書、推薦書、自己推薦書などを用いて、学力の三要素を総合的に評価しています。東京大学の学校推薦型選抜も、例年、11月に出願、12月に面接等、1月に共テ、2月に合格発表という流れです。

 なお、評定平均を出願条件としている大学では、実際には基準以上の高い評定平均をもつ受験生が多く合格している印象があります。

「なんぷろ」教務責任者の尾木歩氏

試験問題そのものは大きく変わっていない

--難関大学の一般選抜では、求められる学力の「質」も変わってきているのでしょうか。

 大学入試全体では、文部科学省が高大接続改革の中で「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度」という「学力の三要素」を掲げていることもあり、こうした力を重視する入試が広がっています。

 ただし難関大学の一般選抜に限っていえば、試験問題そのものが以前と比べて大きく変わったわけではありません。なぜなら、旧帝大をはじめとする難関大学はもともと、思考力や論理的な表現力を問う問題を出題してきたからです。

--入試方式についてはいつ頃から、どのような基準で選べば良いのでしょうか。

 高校に入学した段階で、「どんな学部・学科で学びたいのか」「将来どんな仕事に就きたいのか」という進路について考え始めることが大切です。そのうえで、一般選抜や総合型選抜、学校推薦型選抜がどのような仕組みなのか、どのような準備が必要なのかを早めに知っておいてほしいと思います。総合型選抜や学校推薦型選抜では、提出書類が複雑だったり、大学によって選考方法が大きく異なったりするため、事前の準備に時間がかかります。評定平均の条件が設けられている場合は、日頃から定期テストでしっかり点数を取っておくことも必要です。

 入試方式は、本人の性格や学習スタイルとの相性を踏まえて選ぶことが大切です。コツコツと学習を積み重ねられるタイプであれば、学校推薦型選抜や総合型選抜を活用しながら難関大学を目指すという戦略に向いていると言えるでしょう。

合格から逆算…高1・2の“助走”期間をどう使うか

--入試に向けての準備はどのように進めるべきですか。

 どの入試方式であっても、高校1、2年生のうちに基礎学力をしっかり身に付けることが最優先です。基礎が固まっていなければ、応用問題にも総合型選抜で問われる探究活動にも対応できません。まずは学校の授業や定期テストを大切にし、基礎・標準レベルの理解と定着を積み重ねましょう。

 基礎固めと並行して意識したいのが「逆算」の視点です。目標とする大学の合格者平均偏差値を把握し、高校1、2年生の間もその水準へ届くことをひとつの目安にしましょう。高3からは志望大学の出題傾向に合わせた応用演習や過去問対策に軸足を移し、総合型選抜・学校推薦型選抜を視野に入れる場合は、活動実績の棚卸しや志望理由書・小論文・面接の準備も並行して進める必要があります。

--総合型選抜や学校推薦型選抜に挑む場合、受験準備を進めるうえで注意すべき点を教えてください。

 もっとも大切なのは、総合型選抜や学校推薦型選抜を目指す場合でも、一般選抜まで見据えて準備を進めることです。

 学校推薦型選抜や総合型選抜にも一定の倍率があり、不合格になることも珍しくありません。万が一不合格になった場合、一般選抜に挑む準備ができていなければ、どの受験ルートでも結果を残せなくなる可能性があります。そうならないためにも、早い段階から正しい入試情報を集め、着実に準備を進めることが大切です。

受験戦略の設計から日々の学習まで、合格へ伴走

--複数の受験ルートがある今、生徒や保護者だけで最適な受験戦略を立てるのは難しそうですね。

 確かに、選抜方式の選択肢が増える中、自分にあった入試方式を選び、さらに一般選抜まで見据えた学習計画を立てるとなると、生徒や保護者だけで判断するのは簡単ではありません。「なんぷろ」は医系専門予備校「メディカルラボ」の指導ノウハウを応用し、難関大学志望者を個別にサポートする予備校ですが、こうした受験戦略の設計こそ、私たちがもっとも力を入れている部分のひとつです。「一般選抜1本で目指す場合」「総合型選抜や学校推薦型選抜を活用しながら一般選抜も視野に入れる場合」など、それぞれのメリットやリスクを整理したうえで選択肢を提示し、ご家庭に納得して選んでいただくことを大切にしています。

 さらに、大学だけでなく、学部・学科や入試方式によって必要な科目が異なりますから、生徒の得意・不得意や志望学部を踏まえながら、「学校推薦型選抜や総合型選抜にも挑戦でき、一般選抜にもつなげやすい組み合わせ」を考え、できるだけ負担の少ない受験プランを設計しています。

 このような戦略は早い段階から準備できるほど有利です。ただし、なんぷろでは、高校1、2年生のうちに基礎学力が身に付いていれば、高校3年生の春に入塾した場合でも、そこから総合型選抜と一般選抜を並行して進める計画を立てることは十分可能だと考えています。これは、生徒の得意・不得意を短期間で把握し、それぞれに最適な受験戦略を立てられる個別指導ならではの強みでもあります。こうして受験戦略を一緒に考え、伴走する存在がいるかどうかは、その後大きな違いを生むと思います。

--戦略を実行に移すうえで、日々の指導やサポート体制はどのようになっていますか。

 なんぷろはメディカルラボ同様、科目専任制を採用し、各分野に精通したプロ講師が指導を行っています。

 そのため、教科内容だけでなく、志望する大学・学部の入試傾向まで踏まえた専門的な指導ができます。高校1、2年生の段階から志望大学の特徴や入試傾向を伝えることで、生徒の学習意欲を高めるようにしています。

 このほか、大学生のチューターが担任として付き、週1回の面談を行っています。受講科目だけでなく、受験に必要なすべての科目について学習進度や定着度を確認し、必要に応じて学習計画を軌道修正します。各科目の講師や担任チューター、スタッフが連携し、学習面はもちろん、受験期の精神的な不安についても相談しやすい環境を整え、生徒ひとりひとりに寄り添うことを心がけています。

--メディカルラボが医学部受験指導で培ったノウハウは、難関大学の他学部を目指す生徒にどのように生かされているのでしょうか。

 学力を着実に伸ばすための考え方や指導法は、医学部でも他学部でも本質的には変わりません。なんぷろでは、メディカルラボが構築してきた指導システムをベースに、文系科目についても教材や指導法を徹底的に研究し、難関大学を目指すすべての生徒に対応できる体制を整えています。指導面での最大の特徴は、個別の理解度に応じた進度調整と、定着の徹底確認です。ミスの傾向を把握して「なぜ間違えたのか」まで一緒に掘り下げ、演習や確認テストで実際に解けるようになっているかを確かめる。この繰り返しが、集団授業では難しい着実な学力の積み上げにつながります。  

 なお、教材は市販教材を組み合わせて活用し、入塾時の学力診断をもとに生徒に最適なものを選定。学力の伸びに応じて段階的に切り替えていきます。

難関大合格に必要な3つの資質

--学部を問わず、難関大を目指すすべての受験生に共通して必要だと感じる資質はありますか。

 1つ目は素直さです。プロ講師は生徒ひとりひとりの課題を見極め、「今、何を優先して学ぶべきか」を考えながら指導しています。そのアドバイスを柔軟に受け入れ、自分の勉強法に必要な修正を加えられる生徒ほど、成績が伸びやすいと感じています。

 2つ目は継続力です。毎日1時間でも学習を積み重ねられる生徒は、最終的に大きく力を伸ばします

 そして3つ目は、本質を理解しようとする姿勢です。たとえば数学であれば、解法の手順を覚えるのではなく、「なぜここでこの公式を使うのか」「なぜこの場合分けが必要なのか」まで考えながら学ぶことで、次に同じような問題に出会ったときの対応力が変わります。理解を深めようとする姿勢が、最終的な学力の差につながるのです。

 1対1の個別指導では、講師が理解の分かれ目となる部分をピンポイントで示せるため、そうした本質的な理解を効率よく積み重ねられることも大きな強みです。

--最後に、高校1、2年生で難関大学を目指している生徒へのアドバイスをお願いします。

 まずは、できるだけ早い段階で目標をもってほしいと思います。それは「この大学でこれを学びたい」という目標でも、「将来こんな仕事に就きたい」という目標でも構いません。目標が明確になると、学習のモチベーションにつながります。時間がある高校1、2年生、あるいは中学生のうちから将来について考え始めることが、現役合格への大きな一歩になります。

 次に大切なのは学習習慣を付けることです。これまで勉強する習慣がなかった人が、いきなり毎日2~3時間勉強するのは難しいでしょう。まずは毎日少しでも机に向かうことから始めてください。

 そして、ぜひ今日から意識してほしいのが、ケアレスミスをなくす努力です。生徒は軽く考えがちですが、入試では原因が何であれ結果は同じ「不正解」です。実際には知識不足や理解の浅さなど、何らかの原因が隠れていることがほとんどですので、自分のミスの傾向を分析し、1つずつ改善する姿勢を早いうちから身に付けてください。

 目標をもつこと、学習習慣を付けること、ミスを放置しないこと…こうした積み重ねは、学校推薦型・総合型・一般選抜のいずれにも通じる盤石な土台になります。ぜひ今日から一歩ずつ、志望校合格に向けて歩み始めてほしいと思います。

--ありがとうございました。


 今回の取材を通して印象的だったのは、総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜と入試制度が多様化した今、受験生本人や保護者だけで最適な受験戦略を描く難しさだ。少しの方向性の違いでも、それが3年間積み重なれば大きな差になる。だからこそ、早い段階から受験のプロとともに現状を確認し、自分に合った戦略を組み立てていくことが近道になるのだと実感した。「伴走してくれる存在」の価値はますます大きくなっている。

 なお、なんぷろでは、学びや進路について考える特別イベントのほか、ひとりひとりの状況や志望校に応じた個別相談・無料体験授業を実施している。「何から始めればよいかわからない」「今の勉強方法を見直したい」という方は、ぜひ活用してみてほしい。

難関大学合格へ導く個別指導「なんぷろ」の詳細はこちら


特別講演会 概要

講演名:難関大学で求められる“考える力”とは? ゲーム理論で学ぶ、未来を選ぶための思考法
実施日時:2026年8月23日(日)10:00~
内容:ゲーム理論の第一人者としてメディアでも活躍する政策研究大学院大学教授・安田洋祐先生が、社会やビジネス、スポーツなどの身近なテーマを通して、ゲーム理論の考え方を中高生にも分かりやすく解説。いつもの世界が少し違って見え、自分の未来を考えるきっかけとなる特別講演会
対象:中学生、高校生、保護者
参加費:無料

【特別講演会】詳細はこちら

合格戦略診断会 概要

実施期間:2026年9月15日(火)まで
内容:ひとりひとりの学力や学習状況を分析し、優先して取り組むべき科目や学習内容を明確にする。志望校合格から逆算した「合格への学習計画」」も提案
対象:中学生、高校1~3年生、高卒生
参加費:無料

【合格戦略診断会】​詳細はこちら
《木村りこ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top