国立公文書館と科学技術館は2026年10月16日から12月6日まで、初のコラボ企画「北の丸大妖怪展」を同時開催する。「妖怪」を共通テーマに、国立公文書館では歴史資料から江戸時代の妖怪文化を、科学技術館では災害伝承と防災科学の視点から妖怪を捉える企画展を展開するほか、両館をめぐる連携イベントも実施する。
同企画は、東京都千代田区の北の丸公園に隣接する両館が初めて連携して行うもの。「妖怪」をテーマに、国立公文書館が所蔵する歴史資料と、科学技術館がもつ科学的知見を生かし、それぞれの専門性からアプローチする。両館の展示を通じて、異なる視点から日本の妖怪文化に触れられる。
国立公文書館では、2026年度第2回企画展として「遊ぶ もののけ ―妖怪と幻獣の江戸時代―」を開催する。古来、怪異は凶事を予言する脅威とされてきたが、江戸時代に入ると、より無害な「もののけ」へと変化した。人々は日常に潜む不思議をもののけとして捉え、書籍や記録に残して楽しんでいたという。同展では、所蔵資料をもとに、現実と幻想の間で楽しまれた江戸時代のもののけたちを紹介する。
一方、科学技術館では、パネル企画展「百鬼騒乱 ~災いと妖怪伝承~」を開催する。自然災害にまつわる伝承から得られる教訓や、人々の祈りや願いの形を解説するほか、災害に関する科学的な視点や最新の防災技術などもパネルで紹介する。妖怪を切り口に、災害伝承と防災について学べる内容となっている。同展は、名古屋市港防災センターや兵庫県立人と自然の博物館などが制作に携わり、監修には名古屋市港防災センターの大場(提髪)玲子氏、あいち妖怪保存会の島田尚幸氏、兵庫県立大学自然・環境科学研究所の高田知紀氏などが名を連ねている。
企画展の開催を記念し、12月6日には科学技術館で、妖怪と防災をテーマにしたドキュメンタリー映画「君とそなえる妖怪は」の上映会を実施する。上映後には小川光一監督による防災講演会も予定している。上映会は科学技術館の入館料のみで観覧でき、当日午前9時30分から会場で整理券を配布する。
会期中は、両館の連携イベントも実施する。科学技術館の展示会場では、国立公文書館の所蔵資料の複製を出張展示するほか、両館を訪れた来館者には木札風のオリジナルアクリル札をプレゼントする(科学技術館の入館券が必要、オリジナル記念品の渡し場所は国立公文書館)。専用チラシの裏面をスタンプラリー用紙として使用し、記念スタンプを集めることもできる。また、科学技術館の「サンドブラスト体験」と国立公文書館の「缶バッジ製作」を一度に体験できるコラボワークショップや、国立公文書館の展示企画者による見どころ解説に科学技術館が参加するコラボトークイベントも予定している。ワークショップとトークイベントの詳細は、各館のWebサイトで公開する。
「北の丸大妖怪展」は、歴史資料から江戸時代の文化を探る視点と、自然科学や防災の観点から伝承を読み解く視点の両方から「妖怪」にアプローチする企画となっている。
◆国立公文書館 令和8年度第2回企画展「遊ぶ もののけ ―妖怪と幻獣の江戸時代―」
日時:2026年10月16日(金)~12月6日(日)9:15~17:00
※土日祝開館、月曜休館、ただし11月23日(月・祝)・30日(月)は開館、11月24日(火)は休館
会場:国立公文書館 東京本館 1階展示ホール(千代田区北の丸公園3-2)
入館料:無料
◆科学技術館 パネル企画展「百鬼騒乱 ~災いと妖怪伝承~」
日時:2026年10月16日(金)~12月6日(日)9:30~16:50(最終入館16:00)
※10月21日(水)・10月28日(水)・11月4日(水)・11月11日(水)は休館
会場:科学技術館 4階サイエンスギャラリー(千代田区北の丸公園2-1)
入館料:有料(詳細は科学技術館Webサイトで要確認)
◆科学技術館 妖怪×防災ドキュメンタリー映画上映会「君とそなえる妖怪は」
日時:2026年12月6日(日)13:30~14:15(約75分)
会場:科学技術館 4階B室シンラドーム(千代田区北の丸公園2-1)
募集人数:62名
入館料:有料(科学技術館の入館料のみで観覧可)
申込方法:当日9:30より会場にて整理券配布

