内田洋行は12月6日、同社大阪支店内に未来の学習空間「フューチャークラスルーム」を開設したと発表した。 フューチャークラスルームとは、タブレットPCやデジタル教科書、ネットワーク対応型の教育用コンテンツ等の先端のICT環境を導入した空間で、これらを効果的に学習に活用するための実践的な検証を行い、課題を分析しながら新しい教育・学習のスタイルを研究していく試みの場であるという。 同社によると、近年、学習者自身が主体的・自主的に、恊働しながら学習に取り組む新しい教育・学習スタイルが注目されており、それに向けて従来の一方通行の教育から発展した、多様な学習形態を作り出す必要があるという。教師と生徒の双方向の授業やグループワークなど、1人が1台ずつICT端末を持つことにより可能になる、個々の学習と集団学習の連携スタイルを構築することが重要になってきているとしている。 海外の初等中等教育においては、ICTを活用した新たな教育が急速に進んでいることもあり、我が国の教育現場でどのようにICTを活用できるようにするか、また、教室そのものの空間設計をどうするかが課題となっているという。 内田洋行は、同社教育総合研究所、独立行政法人メディア教育開発センター、玉川大学と共同で普通教室におけるICT環境教育のあり方を研究してきたほか、インテルと協業し児童1人1台ノートPCの学習効果を検証する民間ベースの実践を進めるなど、学校教育における効果的な学習環境を研究してきた。 このような検証を行う場として、また、教育関係者がさまざまな実験を行うことができるように、これまで東京、札幌、福岡で実践型学習空間を開設している。これまでの集大成として、フューチャークラスルームを設けたことで、さらにICT環境を実践的に検証したいとしている。◆フューチャークラスルームの主な特徴 3面マルチスクリーン、全壁面ホワイトボード、電子黒板装備、LED照明で照度・色温度を調光、レイアウトフリー、手元でのシステム制御、ワイヤレス画像投影、講義収録・評価システム、遠隔講義・「USTREAM」配信、802.11n対応高速無線LAN(ホットスポットとして開放)