【中学受験・進学塾の悩み解決:四谷大塚】字が汚く、テストで減点されたり、自分で書いた字さえ読み違える

 字が汚くてテストで減点されたり、自分の書いた字を読み違えて答えを間違ったりします。きれいに書くように何度も言っているのですが、一向になおりません。どうしたらよいでしょうか。

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 「字が汚くてテストで減点されたり、自分の書いた字を読み違えて答えを間違ったりします。きれいに書くように何度も言っているのですが、一向になおりません。どうしたらよいでしょうか。」に回答します。

 字が汚くて困るというご相談は意外に多く寄せられます。大まかに以下の2つのケースが考えられます。

 (1)普段から(授業のノートや家庭学習の時)汚い字を書いている
 (2)普段はきちんと書いているが、テストの時になると字が汚くなる
  
 (1)のケースですが、字を雑に書く習慣がついてしまっていると考えられます。この場合には字を丁寧に書く習慣作りからはじめていく必要があります。お子さんたちを見ていて意外に多いのは、鉛筆の持ち方がきちんとできていないことです。鉛筆の持ち方による影響は、

 ・線がしっかり引けない(まっすぐな線が引けない)
 ・筆圧がうまくかからない(字が薄い)
 ・書いている文字を両目で見られていない(書いている手がじゃまで片目でしか見られていない)

 などがあります。中指と人差し指で鉛筆を持ち、親指をそこに添えるような形で持つのが理想です。この持ち方ができるとしっかりとした字を書くことができます。持ち方の練習としては、三本指で鉛筆を水平に前後移動させるなどがあります。鉛筆を持つ角度は45度ぐらい寝せるぐらいが普通です。

 字をきれいにする練習としては、パソコンなどで1から10までの数字を明朝体16ポイント程度の大きさで印刷しておき、宿題を始める前にそれを一度(たくさんやらせすぎると飽きます)真似て書いてみるという方法があります。学習の導入時にていねいで正確な文字を書くことで、その後の文字もつられて字体が少し整ってくる効果が期待できます。

 (2)のケースですが、テストだと制限時間があるため、普段よりどうしても急いで字を書くことが多くなります。実際には急いで字を書くことで短縮できる時間というのは、テストを通じて1分かせいぜい2分ぐらいのもので、得点上のメリットはほとんどありません。文字が乱雑になってしまう分、不用意な失点が増えるデメリットの方がはるかに大きくなります。

 お子さん自身が、自分が書くスピードのことを、メリットとデメリットという視点で考えることは普通ありません。ですから、一度お子さんに計算問題などを行ってもらい、急いで字を書いて解いた場合と、通常のペースで字を書いた時にかかった時間を計ってあげて、実はほとんど変わらないことを教えてあげることもよいと思います。

 直接「丁寧な字を書きなさい」と言っても効果がない時には、「少し小さめの字を書いてみて」と伝えると字を丁寧に書くようになることがあります。これは余白(計算スペース)の限られているテストでは筆算の跡がごちゃごちゃにならなくてすむというメリットもあります。

 ただ「きれいに書きなさい」と命じるだけでは、子どもの気持ちはなかなか動きません。お子さんの気持ちを動かすにはどんな工夫が考えられるか、色々と知恵をしぼってみてください。
《中学受験 個別指導のSS-1 講師》

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