受験のエキスパート西村則康氏に聞く(5)夏休みの過ごし方

 「塾ソムリエ」として活躍する西村則康氏に、中学受験の進学塾選び、家庭学習法、志望校選び、夏休みの過ごし方について聞いた。夏休みの過ごし方について紹介する。

教育・受験 受験
西村則康氏
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 30年の長きにわたって、中学・高校受験一筋に、生徒の指導や教師の指導を行ってきた「塾ソムリエ」として活躍する西村則康氏に、中学受験の進学塾選び、家庭学習法、志望校選び、夏休みの過ごし方について聞いた。ここでは、夏休みの過ごし方について紹介する。

--夏休みの過ごし方についてアドバイスお願いします。

 塾によって若干異なります。まず、4、5年生について、SAPIXとその他3大塾(日能研、四谷大塚、早稲田アカデミー)ということでお答えしましょう。

 3大塾は、夏休みは復習中心のカリキュラムですが、SAPIXは、平常通りカリキュラムが進行します。3大塾のお子さんにとっては、復習の大切な時期です。このときは、○△×(簡単にできたものは○、なんとなくわかった気がするけど自信がないものは△、まったくわからなかったものは×)の分類の△×をしっかりやり、○は捨ててその分体力を温存する。そういうメリハリをつけた学習をします。

 SAPIXは、夏の1か月で通常の2か月分のカリキュラムをこなしますから、覚悟して取り組まないと、夏休み後に気がついたら取り残されていた、ということになりかねません。

 6年生は、どこの塾でも復習になります。ところが、塾によって、難しい問題をやらせるところと、少しレベルを落とした問題で解き方の確認をさせるところがあります。この場合も、難しすぎる問題は捨てるという判断が必要になります。

 特にSAPIXは大変難しい問題がたくさん出されますから、○△のものは確実に得点できるようにし、×は捨てる。すべてをやろうとすると、つぶれてしまいます。
《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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