オレンジリボン調査、「子どもを叱りすぎて反省することがある」47.9%

 モバイルリサーチを展開するネットエイジアは7月11日、「オレンジリボンに関する調査2011」アンケートの結果について発表した。

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あなたは「オレンジリボン」をご存じですか(単一回答形式)
  • あなたは「オレンジリボン」をご存じですか(単一回答形式)
  • あなたは「オレンジリボン運動」に関心がありますか、関心を持ちましたか(単一回答形式)
  • 「しつけ」と「体罰」の境目がよく分からないと思いますか(単一回答形式)
  • 子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがありますか(単一回答形式)
  • 子供に大声で怒鳴ってしまうことがありますか(単一回答形式)
  • 子供を無視してしまうことがありますか(単一回答形式)
  • 子育てを放棄したくなることがありますか(単一回答形式)
  • 子供を叱りすぎて反省することがありますか(単一回答形式)
 モバイルリサーチを展開するネットエイジアは7月11日、「オレンジリボンに関する調査2011」アンケートの結果について発表した。

 「オレンジリボン」とは「子ども虐待の現状を広く知らせ、子ども虐待を防止し、虐待を受けた子どもが幸福になれるように、という気持ちが込められたもの」で、NPO法人児童虐待防止全国ネットワークが主となって活動を行っている。また、厚生労働省は2007年の11月から、毎年11月を児童虐待防止推進月間とし、オレンジリボンの啓蒙活動や、イベント実施を推進、市街をオレンジの色で埋め尽くそうという計画を推進している。

 今回の調査対象は、18~59歳の男女2,212名の携帯電話ユーザー(回答者キャリア内訳:NTTドコモ57.4%、au33.2%、ソフトバンク9.4%)、調査期間は4月22日〜5月2日。モバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により実施。

 全員に「オレンジリボンをご存知ですか」と質問したところ、「詳しく知っている」(4.6%)、「名前を聞いたことがある程度」(29.7%)となり、認知率は34.3%となった。男女別では女性の認知率(40.3%)が男性の認知率(28.3%)を12.0ポイント上回った。

 年代別では低年代ほど認知率が高くなり、18歳~29歳で46.4%、30~39歳で40.0%、40~49歳で29.3%、50~59歳で22.8%であった。次に、回答者全員にオレンジリボンについての説明を行った上で、「オレンジリボン運動に関心があるか」と質問したところ、「関心あり」が72.7%となった。

 オレンジリボン運動への関心度を男女別で比べると、認知率と同様に女性が男性より高くなり、「関心あり」と答えた男性が65.5%であるのに対し、女性は80.1%となった。また、回答者のうちオレンジリボンを「知らない」と答えた人では、説明を読んだことでオレンジリボン運動に64.7%が「関心あり」と答えており、児童虐待に関する運動と知ると関心が高いことがわかる。

 回答者のうち同居している自分の子どもがいる人に、育児や児童虐待の実態に関連するさまざまな項目について質問したところ、「しつけと体罰の境目がよくわからない」という項目では、全体で8.5%の回答者が「あてはまる」と答えた。

 また、「子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがある」という項目では「あてはまる」が19.5%、「子どもに大声で怒鳴ってしまうことがある」では61.5%、「子どもを無視してしまうことがある」では17.7%、「子育てを放棄したくなることがある」では11.8%、「子どもを叱りすぎて反省することがある」では47.9%、「自分が虐待しているのではないか不安になることがある」では7.7%となった。大多数の親が「しつけ」と「体罰」の違いを理解しているものの、2割の人が子どもを叩いてしまったり、6割強の人が大声で怒鳴ってしまったりしているようだ。

 また、上記のそれぞれの項目について、「育児ストレス」や「夫婦仲」で比較すると、いずれの項目においても育児ストレスを感じない人や夫婦円満家庭では「あてはまる」の回答が低くなるという傾向がみられた。

 特に、「子どもに大声で怒鳴ってしまうことがある」の項目では、「育児ストレス」によって顕著な差が見られ、育児ストレスを感じる人の73.3%が「あてはまる」と回答したのに対し、育児ストレスを感じない人で「あてはまる」と回答した人(43.1%)より30.2ポイント高くなった。

 また「子育てを放棄したくなることがある」の項目では、「夫婦仲」によって大きな差がみられ、不和家庭の「あてはまる」は23.2%であったのに対し、円満家庭では9.1%と14.1ポイント差となった。

 育児に対するストレスが溜まっている親は子どもを怒鳴りつけやすく、夫婦仲が悪い家庭の親は子育てを放棄したくなりやすい傾向があるようだ。
《前田 有香》

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