【中学受験・進学塾の悩み解決:日能研関東】集中力が切れるとだらだらと問題を解く

 4年生の男の子の母親です。勉強に取りかかるのも一苦労ですが、集中力が短く、始めても10分ぐらいで別のことに気が散ってしまいます。

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 「4年生の男の子の母親です。勉強に取りかかるのも一苦労ですが、集中力が短く、始めても10分ぐらいで別のことに気が散ってしまいます。一度集中力が切れるとだらだらと問題を解くので、時間ばかりがかかり悪循環に陥ります。この状況をどのように変えていけばよいのでしょうか。」に回答します。

 今はまだ、勉強する習慣ができていないご様子がうかがえます。

 ご相談者の方だけでなく、同様のお悩みはSS-1に大変多く寄せられています。「子供に勉強習慣をつけるにはどうしたらいいのか」ということは、受験生のお母さんお父さんにとって大きなテーマなのですね。

 おそらくお母様は、習慣づけのためにと学習のスケジュールを立て、勉強の開始時間や科目・時間配分などを決めてらっしゃることでしょう。計画を立てることはもちろん大切なことで、勉強がうまくいっているお子さんは、必ず学習計画を持っているものです。

 ところが、習慣づけをしようと思ってスケジュールを作ると、これがなかなかうまくいきません。作った計画を見た時には、お子さん自身も「これでがんばる。できるよ」と言っていたはずなのに、作ったその日から早速計画倒れ…あちこちで見られる姿です。

 なぜそんなことになるかというと、学習スケジュールの中にはどうしても親御さんの願望・意向が入り込んでしまうからです。お子さんからしてみたら、頭では「必要だ。やらなきゃ」と理解はしているものの、気持ちの上では「おしつけられたスケジュール」という感じが残ってしまっているのです。

 この「感じ」があると、最初は順調に勉強していても、少し疲れてきた時に「決めたところまではやろう」といった踏ん張りが利かなくなってしまいます。4年生・5年生という年頃はちょうど「反抗期」に入っていく頃ですから、親からの強制にはなおさら反発したい時期であり、なおさら習慣づけが難しいわけです。

 この「反抗期」というのは、親から口を出されることを嫌がる一方で、自分のことを大人扱いして尊重してもらうと、とてもうれしい時期でもあります。ここに解決のヒントがあります。

 まずは、「何分だったら集中して取り組めそう?」「10分なら集中できるんだよね。それは少しずつ伸ばしていくとして、10分集中を1日何セットならできるかな?」といった具合に、本人の「できそう」を引き出しながら計画を立ててみてください。仮に、お子さんの返事が親御さんの願いとは違ったとしても、ここは否定せずにいきましょう。こうして立てたスケジュールは、お子さんの意向を尊重したものですから、お子さんにとって「自分のスケジュール」になります。

 もちろん、すぐに全部のスケジュールが全うできるわけではないでしょうが、その際も「どうすればできそうかな?」「何分なら集中してできそうかな?」と根気強くお子さんの意向を尊重しながらこまめに修正していってください。

 こうして作り上げた計画については、お子さん自身も「やらなきゃ」という気持ちがわくものですから、以前より粘りが出てくるでしょう。

 なお、お子さんにスケジュールを守ってもらうためには、まず親が率先して守る姿を見せる必要があります。お子さんが自発的に学習時間を延長するのは構わないのですが、親の指示で延長させるのは避けましょう。

 宿題が終わらないから、集中力が足りなかったからと、たとえば20分と決めた勉強時間を強制的に延長させてしまうと、スケジュール=自分の事情や都合で変えてもいいもの、という認識を与えてしまいます。無理に延長させず、次の「セット」の20分に学習を持ちこす方が良いでしょう。

 まずは、たとえ少ない時間であっても自分で立てたスケジュールを守って勉強するという習慣をつけることが大切です。習慣がつけば、後はそれを伸ばしていくだけです。伸ばす時には、お子さんの意向を尊重しつつスケジュールを修正していく、ということを忘れないでください。
《中学受験 個別指導のSS-1 講師》

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