【e絵本】オオハクチョウの渡り、美しい版画で

 この季節になるとニュース画面に映し出される、ハクチョウたちの越冬の姿。今年は彼らに、絵本アプリで迫ってみてはいかがだろうか。「おおはくちょうのそら」、iPhone/iPad対応、250円。

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おおはくちょうのそら
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 この季節になるとニュース画面に映し出される、ハクチョウたちの越冬の姿。今年は彼らに、絵本アプリで迫ってみてはいかがだろうか。「おおはくちょうのそら」、iPhone/iPad対応、250円。絵本塾出版より配信中だ。

 冬の終わりを迎え、生まれ故郷の北国へと帰るオオハクチョウたち。しかし、病気の子どもを抱えた家族だけは、なかなか出発できないでいた。厳しい自然界、一緒に渡りをするのは無理と判断したお父さんハクチョウが、一旦は子どもを置いて出発するが…。野生に生きる命のドラマを描いた、悲しくも美しい物語である。

 本作品は、北海道在住の版画家・手島圭三郎による同名の絵本(リブリオ出版/刊)をもとにしている。書籍版は1988年、ニューヨークタイムズ紙により世界の絵本ベスト10に選ばれた名作。このアプリ版では、繊細かつ雄弁な手仕事の魅力を保ちつつ、絵柄がゆっくり動いたり、日英中韓の4か国語に対応していたりと、新たなメディアの長所もしっかり備えている。

 北の大地に根を下ろす著者が、長年見つめたからこそ語れる生命の物語。ハクチョウたちがいつもより身近なこの季節に、ぜひ親子で楽しんでみてほしい。
《てらしまちはる》

てらしまちはる

ワークショッププランナー/コラムニスト/絵本ワークショップ研究者。東京学芸大学個人研究員。2022年3月に単行本『非認知能力をはぐくむ絵本ガイド180』(秀和システム)を刊行。絵本とワークショップをライフワークとしている。アトリエ游主宰。

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