都立高の推薦入試、課題解決力やコミュニケーション能力を評価

 東京都教育委員会は4月26日、東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜において、その目的として、課題解決力やコミュニケーション能力を評価するという基本方針を定めたと発表した。

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東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜の基本的な考え方について
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 東京都教育委員会は4月26日、東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜において、その目的として、課題解決力やコミュニケーション能力を評価するという基本方針を定めたと発表した。

 平成24年度から中学校において全面実施されている新学習指導要領では、「基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力を育むとともに、主体的に学習に取り組む態度を養う」ことなどを目標として掲げている。

 また、都立高校においては、中学校教育の基礎の上に、真に社会人として自立した人間を育成するため、平成24年2月に策定した新たな都立高校改革推進計画に基づき、生徒一人ひとりの潜在能力を顕在化し伸ばす教育を行うこととしている。

 その一方で、現行の都立高校の推薦選抜では、学力検査ではみることが難しい思考力・判断力・表現力等や目的意識・意欲・リーダーシップ、適性などを評価するため、面接に加え、小論文・作文・実技検査を実施することが望ましいとされるものの、その実施校は少数にとどまっている。また、面接点の分布も特定の範囲に偏り、受験生の能力や適性等をきめ細かく評価できていない、総合成績に占める調査書点の割合が高い学校が多い、など推薦選抜の趣旨が生かされているとは言い難い状況にあるという。

 こうした状況を踏まえ、都教育委員会では、新学習指導要領の目標の実現および高校改革を推進するため、推薦選抜の目的を明確にし、新たな考え方に基づき必要な改善を図っていくという。

 なお、「推薦に基づく選抜の目的」の全文は以下のとおり。

 「基礎的な学力を前提に、思考力、判断力、表現力等の課題を解決するための力や、自分の考えを相手に的確に伝えるとともに、相手の考えを的確に捉え人間関係を構築するためのコミュニケーション能力など、これからの社会にあって生徒たちに必要となる力を評価し、選抜する」。
《編集部》

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