学校以外で毎日学習する小学生は9割以上…東京都教委調べ

 東京都教育委員会は、「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果を公表した。報告書によると、基本的な生活習慣や学習習慣、規範意識、忍耐力が身に付いている児童・生徒ほど学力テストの正答率が高い傾向にあることがわかった。

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必要な情報を得るために本や新聞などを読んでいるか?(小学生)
  • 必要な情報を得るために本や新聞などを読んでいるか?(小学生)
  • 必要な情報を得るために本や新聞などを読んでいるか?(中学生)
  • 読書を毎日にどのくらいするか?(小学生)
  • 読書を毎日にどのくらいするか?(中学生)
  • 学校以外で毎日学習するか?(小学生)
  • 学校以外で毎日学習するか?(中学生)
 東京都教育委員会は、2012年7月5日に実施した「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果を報告書にまとめ、11月22日に公表した。報告書によると、基本的な生活習慣や学習習慣、規範意識、忍耐力が身に付いている児童・生徒ほど学力テストの正答率が高い傾向にあることがわかった。

 同調査は、2003年に中学校で始まり、小学校は翌年の2004年に開始した。小学校では国語、社会、算数、理科の4教科、中学校では国語、社会、算数、理科、英語の5教科について「読み解く力に関する調査」を実施している。調査対象は、都内公立小学校5年生9万1,186名と都内公立中学校2年生7万4,369名。報告書では、学力テストに加え、生活習慣と学力の関連についてもまとめている。

 毎日読書をしている児童は87.0%で、昨年度より0.5ポイント増加した。平均正答率との関連をみると、1日に「1時間~2時間未満」の読書をする児童の平均正答率は、国語、算数、理科においてもっとも高い。また、必要な情報を得るために本や新聞などを読んでいる児童は59.4%で、していない児童よりも全教科において平均正答率が高い。

 学校以外で毎日学習する児童は91.1%で、全教科において「2時間以上」学習する児童の正答率がもっとも高い。学校以外での学習時間が長いほど正答率が高い傾向にある。

 学校に行く前に朝食を食べる児童は96.6%で、食べない児童よりも全教科において平均正答率が高い。そのほかにも「家の人と、学校や社会の出来事について話をする」「学校のきまりを守る」「最後までやりぬく」「自分のことを大切な存在だと感じている」「家の手伝いや地域の役に立つこと」「将来、社会や人のために役立つ仕事がしたいと思う」について「している(そう思う)」と回答した児童ほど正答率が高い傾向にある。また、中学生についても同様の傾向が見られる。

 都教委では、家庭との連携をより一層深め、基本的な生活習慣や学習習慣が確立できるよう指導していくことが大切であるとしている。
《工藤めぐみ》

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