【NEE2013】各国の取組みから見える教育の未来…シンガポール、韓国、日本

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右から山西潤一氏、ポール・レオン氏、ジョセフ・テオ氏、セオ・ビョンテ氏、筒井篤弘氏
  • 右から山西潤一氏、ポール・レオン氏、ジョセフ・テオ氏、セオ・ビョンテ氏、筒井篤弘氏
  • ニーアン小学校の教育の情報化のプロセス
  • シンガポール教育の情報化
  • 教員の半数以上が、米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、イタリアなど世界各国で実践事例を発表
  • シンソク小学校の教育の情報化のプロセス
  • スマートエデュケーションのモデル校が急速に増えているシンソク小学校
  • シンソク小学校の、MS OneNoteと電子ペンを使った授業の例
  • 本田小学校の教育の情報化のプロセス
 “未来の教育を考える”教育関係者向けセミナー&展示会「New Education Expo 2013」(NEE)が6月6日から8日まで、東京ファッションタウンビル(江東区有明)にて開催された。7日に行われた国際セッション「フューチャースクールから見えてくる教育の未来~シンガポール、韓国、日本の取組みから~」を紹介する。

 パネラーとして、【シンガポール】ニーアン中学校(Ngee Ann Secondary School)副校長のポール・レオン氏、教科主任のジョセフ・テオ氏、【韓国】シンソク(Shinsok)小学校のセオ・ビョンテ氏、【日本】葛飾区立本田小学校校長の筒井篤弘氏が登壇。富山大学人間発達科学部教授 山西潤一氏がコーディネイターを務めた。

◆シンガポール:ニーアン中学校

 シンガポールにおける教育の情報化は、(1)政府からの支援、(2)国立教育研究所のサポート、(3)産業界の協力(アプリケーションの提供等)によって進められており、現在は、3段階目にある。1段階目は1997年の基盤整備、2段階は2003年からのICTの利活用の開始、そして2009年から、より効果的なICT活用へと発展させていく段階に入っている。

 シンガポールは人口約500万人、学校350校という小さな国。350校のほとんどでICT環境が整っているが、そのうち15~20%をリーダースクールと位置づけ、さらに進んだ取組みをしている。また、その中からさらに5%をモデル校とし、ICT活用の実証実験を行い、その成果を他校にも広げていく。2009年には6校が実証実験を開始し、2011年から2校が加わった。そのうちの1校がニーアン中学校だ。

 ニーアン中学校は、教育の情報化ビジョンを(1)教師をプロとして育成すること、(2)学校で行った実践を他校にも展開できるようにすること、とした。

 具体的な施策として、(1)校内にICTシンクタンクを設置し、さまざまな教科の教員が、互いに切磋琢磨する環境を作る、(2)プロフェッショナルラーニングチームを作り、教員のスキルアップに努める、(3)国内外の会議に参加し、自分の実績を発表する、ということを行った。(3)については、教員の半数以上が、米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、イタリアなど世界各国で実践事例を発表している。

 授業で使用したアプリケーションとしては、企業から提供されたもののほか、フェイスブック、学内で独自に開発したゲーム、チャットプログラムなど、さまざまな教科で活用している。チャットプログラムの活用によって、生徒1人1人に合った指導を行うことができる。

 また、ニーアン中学校の試みは、さまざまなメディアにも取り上げられ、世界各国のアワードも受賞している。

 教育の情報化に限らず、イノベーションを成功させるためには強力なリーダーシップと、明確なビジョン設定、スケジューリングが必要。また、質の高い教師がいなければならない。さまざまな機関や民間企業との戦略的なパートナーシップも重要である。

 今後も成功事例を増やし、発展させていきたい。
《石井栄子》

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