【中受を終えて 2】リビング学習と過去問・時事問題対策

 小学校の卒業式を間近に控え、中学進学準備もほぼ整いました。今は進学先に決めた麻布中の入学式を親子で楽しみにしているところです。私たち家族が体験したことをこのコラムで共有させていただきたいと思います。

教育・受験 受験
写真はイメージです。本文とは関係ありません
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  • 麻布中学校10年間スーパー過去問(声の教育社)
◆過去問の取組み

 過去問と言えば、声の教育社をはじめ、各社から出版されている過去問集があります。平成のはじめの頃に発刊された過去問集が、定価をはるかに上回るプレミアム価格で、中古本市場で取り引きされることがあります。とりわけ私立学校では、先生方の異動が少ないために、出題の傾向をつかむためには、複数年度の過去問に取り組むのが常套手段のようです。

 通常の対策は、過去問集が掲載している年度(3年分、5年分、10年分など)の範囲内でよいと思いますし、最近は、無料で数年間分の過去問をインターネットで公開している塾もあります。

 我が家では、渋谷教育学園渋谷中(以下、渋渋中)と1月に先行受験する栄東中と市川中の3校は、現在出版されている過去問集を用いて、過去問の演習を自宅で行いました。筑駒中と麻布中の両校は、個別指導塾で過去問の指導を受けました。さらに、個別指導塾の先生にお願いして過去の過去問集を貸し出していただき、平成4年度の入試まで遡って自宅で演習することにしました。

 我が家が購入した過去問集(いずれも声の教育社)は、筑駒中(9年分)、麻布中(10年分)、渋渋中(3年分)、市川中(5年分)、栄東中(3年分)、攻玉社中(3年分)でした。

 人気のある過去問集は、書店でもネットショッピングでも売り切れてしまうことがあります。我が家は、大阪では阪急梅田駅に隣接する「紀伊国屋書店」、東京では新宿サザンテラスにある「紀伊国屋書店」か、東京駅前にある「丸善本店」をよく利用しました。これらの書店は、過去問集だけでなく受験に関する書籍の品揃えが充実していました。また、その書店でしか手に入らないようなレアな入試対策本もあります。

 急いで手にしたい場合にはネットショッピングも有効ですが、実際に書籍を手に取り、比較検討をしながら我が子にあったものを選ぶのも、親の役目かもしれません。

◆時事問題対策には無料の教材も活用

 年末になると、その年の出来事をまとめたムック本が各社から販売されます。また、進研ゼミ(ベネッセ)に「難関私立中高一貫講座」の資料請求をすると、「中学受験直前時事問題対策 重大ニュース2014年度入試版」という無料の冊子が送られ、入試直前に最重要ポイント・重要ポイントの確認ができました。さらに、ベネッセが提供する「出題予想・解説WEB授業」も、無料で受講することができました。

 年末には、各新聞社がその年の10大ニュースを発表します。息子は、10大ニュースが掲載された紙面を休憩時間に何度も読み返していました。ジーニアスの筑駒対策では、社会で宮城県や福島県にも注目するようにとの指導がありました。そこでインターネットで宮城県と福島県にあるそれぞれの新聞社が発表した10大ニュースを打ち出しました。

 渋渋中では、本年度の第2回入試で、世界文化遺産に登録された富士山に関連して、「風穴(ふうけつ)」が社会で出題されました。時事問題は幅広い知識が問われますが、対応する時間を確保するのはなかなか難しいものです。年末に出版されるムック本などを購入し、休み時間などに読み込んでいくのが、我が家では効果的でした。
《逢沢峻》

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