【中学受験塾】サピックス:莫大な宿題量、ハイレベルなどのハードルと解決策

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サピックス小学部
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 学校では新年度がスタートするが、中学受験塾では早くも新学年コースが3か月めに入ろうとしている。首都圏を中心とする難関校でダントツの合格実績をあげるサピックス小学部の3つのハードルと解決策について、中学受験情報局「かしこい塾の使い方」に聞いた。

 SAPIXの3つのハードルは、「莫大な宿題量」「ハイレベル・ハイスピードの授業」「頻繁なクラス替え」。

・莫大な宿題量

 学期を通して使用するテキストは存在せず、毎回デイリーサピックスとデイリーサポートという単元別の教材が配布される。さらに、それを補完する補助教材として、プリントや問題集を指定されることがあるため、宿題の量が莫大となってしまう。

 もちろん、教材やカリキュラムは非常によく研究されているため、授業で取り扱った問題をその日のうちに復習し、その他の問題はその週のうちに消化、デイリーチェックで得点ができるようにする、という流れができあがっていれば、揺るぎない実力がつくようになっている。しかしながら、ほとんどの子にとって、この流れに乗ることは不可能に近いといえる。

 そのため、すべてをこなそうとするとほとんどのお子さんがつぶれてしまうことになる。特に、6年生で配布されるプリントの量は尋常ではなく、すべてをこなすことはほぼ不可能だ。この、ハイレベルで膨大な宿題を無理矢理こなそうとして、しっかり読まなくなったり、じっくり考えることが出来なくなったりしがちだ。

 また、式を書く時間さえも節約しようというような追い詰められた気持ちになってしまうお子さんが多い。実は、これがミス多発の原因となる。

・ハイレベル・ハイスピードの授業

 麻布のような、もともと賢い子が合格すると言われている(もう少し穏やかな言い方にすると「努力よりは能力の差が大きく出る入試問題」)中学校に、毎年100名以上もの合格者を輩出している。

 しかも、10名以上の合格者を輩出する教室もある。このことから考えると、アルファクラスには大人に近い感覚を身につけた、賢い子がひしめいていると考えて間違いない。

 また、授業中にデイリーチェックという小テストが実施され、授業も解説以上に問題演習が多いため、実質の授業時間はそれほど長くない。このため、必然的に授業はハイレベル・ハイスピードになっていく。そのため、一度でも欠席してしまうと、取り戻すことが困難となる。

 上位クラスも下位クラスもほぼ同じ学習内容となっているため、下位クラスの子にとっては、相当厳しい内容となっている。

・頻繁なクラス替え

 1~2か月に1度の定期的なマンスリーテスト・組分けテストの結果で、クラス替えが行われる。1クラスあたりの人数が15名前後と少数であることに加えて、ターミナル駅前にのみ教室が設置されているので、小規模な校舎でも1学年につき5~6クラス、自由が丘校などの大規模校舎ならば1学年につき20クラス以上ある。

 大手進学塾のなかでは、もっとも頻繁にクラス替えが行われるため、成績が安定しないとクラスの昇降に振り回されることになる。

 たとえば、クラス変更によって講師が変わったために、教え方や雰囲気に慣れるのに時間がかかるというような問題が発生する。

 また、6年生の土曜特訓やSS特訓などでは、学力によって志望校別コースが決まるために、5年生終了時のクラスで、できる限り上位(志望校のコースに入ることができるクラスに在籍すること)に入る必要がある。

・解決策

 SAPIXの教材や宿題は、もっともよくできる子にあわせて作られていると考えるべきで、アルファの上位クラス生であっても、すべてをこなせる子はそうそういないはず。したがって、すべてをやる必要は絶対にない。問題を取捨選択して、やらせることが大切だ。

 取捨選択といっても、非常に難しい。方針を以下のようにしてみよう。

(1)授業で取り扱われた問題とその類題(テキスト中に豊富に用意されている)が確実にできるようにする。

(2)デイリーチェックで間違った問題の類題をテキストに戻って復習する時間を確保する。

(3)マンスリーで間違った問題のうち、正答率が高い順に、類題をテキストに戻って復習する時間を確保する。

 上記の流れを作って、苦手な単元・問題を把握し、完全にできるようにすることが大切となる。特に、わかることと解けることは違うのだということをしっかりと認識しておくこと。

 授業を聞いた直後はわかったつもりになっていても、自分でやらせてみると解けないということがある。

 まずは、授業が少しでも頭の中に残っているその日のうちに、授業で取り扱った問題だけでよいので、解き直しをさせていただきたい。そのときに、簡単に解けた問題と苦労して解いた問を区別しておくことが大切。

 そして、授業の2~3日後(たとえば、火曜日に授業があったとすれば木か金曜日)に苦労して解いた問題の類題を解かせるようにすると定着度が向上する。

 家庭での目標は、「わかる→できる」。方針なく、大量の問題を片っ端から解かせるというやり方では、結果は望めない。

 まずは、確実にベースとなる力を育てていきたい。
《編集部》

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