就職内定率が上向きといった明るいニュースが出はじめているが、20年前の就職事情はどうだっただろうか。1993年といえば、バブル崩壊後の就職難、就職氷河期のはじまりとされている年だ。 東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学について、2013年と、現大学3年生が生まれた年である1993年の就職先Top10の、20年の違いを比較しながら見ていこう。 なおこのランキングで、東大において2013年は理系の大学院卒の学生が就職するメーカーが上位に入っている一方で1993年にはまったく入っていないのは、2013年は大学院を含むが、1993年は含んでいないことによる。そのうえで東大生の就職事情の変化を見ていくと、1993年にはTop10入りしている「通商産業省(現、経済産業省)」「大蔵省(現、財務省)」など省庁は、2013年では圏外となっている。【東京大学】・2013年1 日立製作所2 三菱東京UFJ銀行3 三菱商事4 富士通4 三菱電機6 みずほFG7 東芝8 トヨタ自動車9 三井住友銀行10 三井物産・1993年1 東京海上火災保険2 電通2 日本興業銀行4 通商産業省 ※5 NHK5 東京電力5 三菱商事8 三菱銀行9 第一勧業銀行10 大蔵省 ※10 三和銀行10 富士銀行※東大の就職先は、2013年は大学院を含むが、1993年は含まない。 4大学の2013年を見ると、すべてでTop10入りしているのは「富士通」「三井住友銀行」の2社。関東の3大学を見ると「三菱東京UFJ銀行」「みずほFG」も上位に入っている。 大学通信 情報調査・編集部チーフの井沢秀氏は、東大における2013年の省庁の圏外は「公務員不人気により、東大生は官僚より民間を選ぶ傾向が高まっている」と説明する。また、銀行上位については、「4大学に限らず、銀行ではリテール業務の強化により採用数が増えている」と説明する。 ランキングデータは、大学通信の協力を得て集計した。