850円以下のランチを検索…新入社員6人が取り組んだ「とちょウマっぷ」

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 厳しい就職活動を終え、晴れて2014年4月に「新卒」として入社した新入社員は、9月に入り入社半年目を迎えた。研修期間は企業により異なるが、この時期には、本格的な業務に入っている新入社員も多い。

 新入社員研修といえば、名刺交換やメールの書き方、ロールプレイなどを経験し、社会人としての基本やマナーを学ぶものが基本だが、入社直後の新入社員に、ゲームやアプリ開発などのプロジェクトに取り組ませるベンチャー企業などが話題となっている。

 イードの新入社員は、オフィスのある西新宿周辺で、850円以下でランチが食べられる飲食店を検索できるランチマップサービス「とちょウマっぷ」を新人のプロジェクトとしてリリースした。プロジェクトやサービスについて、イードの新入社員たちに話を聞いた。

--新人プロジェクトの内容を教えてください。

中村:イードには「10万円ミッション」という新入社員プロジェクトがあります。会社から与えられた10万円を元手に、1か月間ビジネスをするという内容です。その一環として「とちょウマっぷ」を制作しました。

--役割分担について教えてください。

水田:飲食店からWebサイトへの掲載料をいただくというビジネスモデルで、営業職の4人が営業を、専門職の2人がWebサイト制作を担当しました。

--Webサイト制作の経験はあったのでしょうか。

白木:私はHAL東京でゲーム制作を学んでおり、今回のプロジェクトで担当したWebサイト制作は専門外でしたが、学生時代にWebサイト制作も少し学んでいたので、その知識を活かして短期間でも効率的にWebサイトを完成させることができたと感じています。

--困難だったことや苦労したことは何ですか。

白木:デザインの調整です。メンバーから非常に細かい指摘や要望がありました。しかしみんなの指摘や要望を反映したおかげで、見栄えがとても良くなったと思います。

--プロジェクトを通じて学んだことはありますか。

白木:ただ形にすればよいのではなく、サイトの閲覧者数を集計する必要や、セキュリティの観点からデータ保管場所を厳重にするなど、ビジネス的な観点での制作を学びました。

--営業をするうえで難しかったことは何ですか。

木村:私は学生時代に、学校周辺の飲食店に学園祭のパンフレット広告の営業を行ったことがありました。しかし社会人として行った営業は、契約に至るどころか説明に時間をいただくことさえも難しく、判断の目がシビアであると感じました。学生時代の営業活動は、「学生のやっていることだから、協力してあげよう」と大目に見て頂いていたのだと思います。ビジネスとしての営業の難しさに直面し、改めて社会人として責任を負うことの大きさを感じました。

--今の業務に活きていることはありますか。

木村:このプロジェクトでは、営業に限らず、提案書の作り方、効果的な営業の仕方、ビジネスモデルの作り方など、何をするにもやり方がわからず、どう行動してよいのかわからないまま時間が過ぎいくことが多かったです。そこで人に相談する、先輩に意見を求めるということを学び、それが今の業務にも活きています。自分一人でわからないときには立ち止まらずに、協力を求めて解決することを学びました。

 ほかにも、ゲームの開発・販売を事業とするトイロジックの新入社員は、新人研修でiOS用のパズルゲーム「SWEET LOGIC」を開発した。おかしの妖精「スウィーティ」がおかしを食べながら、大好物のケーキを目指していくという内容のゲームだ。ユーザーはスウィーティをケーキに導くまでに60個ものステージをクリアしなければならない。同アプリは8月7日に公開されており、App Storeからダウンロードできる。

 リブセンスの新入社員は「Pacirii」という配達サービスを開発した。ユーザーがサイト内のアイテムから欲しいものを注文すると、配達員が渋谷駅・六本木駅から1km圏内の飲食店やコンビニからアイテムを調達し、届けてくれるというサービスだ。商品購入額500円に対し、50円の手数料が発生する。5月2日をもってサービスを終了しているが、Webサイトには、プロジェクトを通じて直面した困難や、そこから学んだことが記事として紹介されている。

 こうした新入社員の取組みは、従来の研修に比べ自由度が高い分、ぶつかる壁も大きい。「プロジェクトに取り組む」ということを通じ、新入社員たちは仕事の厳しさに直面しながらも「教わる研修」では得られない実践的な学びや経験を得たようだ。

 企業が求める人材として「即戦力」があげられるが、こうした内容ではまさに即戦力が試される。このような新人プロジェクトを行う企業が今後もますます増えていくのではないだろうか。
《横井真里》

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