◆補助教材としてJMOOCを活用 JMOOC活用授業導入のきっかけや狙いを、コンピュータサイエンス学部の亀田弘之学部長に聞いた。 「MOOCsを、既存大学の授業と競合したり対抗するものと捉える方もいるかもしれませんが、今後の大学運営を考えるとICTをうまく利用するとともに、MOOCsとの共存を考えることは避けられないと思います。そこで、まず授業の補助教材として活用できないかと考え、今回の授業で利用を始めました。それに、他大学の著名な先生の授業が受けられるというのも、学生のよい刺激になると思いました」と亀田学部長。既存授業を補完させることで、リアルの授業とMOOCsの融合を図っている。◆ユニークでわかりやすい授業で予習効果 授業に参加した学生にも意見を聞いた。まず、JMOOCの講座は自宅で休みの日に視聴しているとのことだ。動画は尺があらかじめわかっており、その時間を確保して動画視聴するというスタイルで、予習のモチベーションが変わってきたという。村井教授の講義については「ユニークでわかりやすかった」との感想だ。 テキストや参考書を開くより、予習のハードルが下がっているのかもしれない。10分単位の動画というのも今の学生のライフスタイルに合っている。授業を行った伊藤氏も、予習による理解力の向上を感じていると述べていた。 最後に亀田学部長は、「まだ導入したばかりだが、展開方法などをこれからも研究していく」とし、今後は、(理工系の同大学において)人文・社会系の授業での活用や、東京工科大学からのJMOOCコンテンツ提供の可能性などを検討したい、と抱負を語った。