◆子どもに教える喜びがあるから頑張れる--お子さまに英語を教えていて、嬉しいのはどんなときですか。大木先生:数えきれないほど、たくさんあります。なかでも、将来の夢を小学生の女の子に聞いたときに、「英語の先生になりたい」という言葉が返ってきました。その子は英語を学ぶスピードはスローペースでしたが、英語が好き、という確かな気持ちをもっていて、人と比べずに自分のペースで学び、自己をしっかりともっている子でした。その子から言われた言葉が、とても嬉しかったです。井出先生:子どもたちが成長に合わせて変わっていくリアクションは、とても嬉しいですね。たとえば、年長ぐらいになると「英語が好き」から、「英語ができる!」という、自信にあふれた表情に変わる瞬間があります。そんな表情を見ると、本当に嬉しくなります。芳井先生:私の場合は、毎週、子どもたちが英語に取り組んでいる姿に、とても報われています。授業の前には研修も受け、ストーリーを覚え、家族も巻き込み、表情やジェスチャーなどもトレーニングをするのですけど、そんな努力が子どもに伝わったときは、本当に嬉しいです。 年2回、子どもたちの発表会があり、顔の表情や声のトーンを変えながら英語を発表する姿を見ると、子どもたちの底知れぬパワーに感動します。そんな子どもたちのすごさが、自分のやる気にもつながっていますね。あと、かつての生徒が子どもを連れて来て、「何歳から始められますか」などと聞かれることもあり、嬉しいですね。◆これからの時代に不可欠なのは、使える英語--2020年、学校の英語教育が大きく変わる予定です。まずは現状のようす、そして今後どのように変わっていくとお考えですか。井出先生:以前は、英語は中学からという意識の方が多く、それ以前は習い事のひとつという感覚だったと思います。さらに保護者の方は、学校で習う英語は、使える英語ではないと感じていたのではないでしょうか。 これからの子どもたちが直面する方向は、今とはまったく違う世界です。日本の労働人口の減少により、外国の方に労働力を担ってもらわなければ、経済力が維持できない時代になるでしょう。その状況で、どんな技術を身につければ生きていけるかというと、やはり英語は不可欠だと思います。芳井先生:この先、教科化される小学校の英語教育に「話す」要素が入ってくるので、保護者の方は、もっと会話できるようになってほしい、もっと使える英語を望んでいますので、私たちはそれを実現できるプログラムを提供し続けていきたいと思います。井出先生:アジア諸国に比べ、日本の英語教育は立ち遅れていると言われています。日本の子どもに質の高い教育の場やチャンスを提供し、本当の力を身につけてもらい世界へ送り出すことは、大事な使命だと思い、取り組んでいます。--ありがとうございました。 後編では、子どもが未来をよりよく生きるために必要な英語や、小学館アカデミーが世界に通用するGlobal Communicatorを育てるために2015年に本格スタートする新教育システム「イーコラボ」の特徴について紹介する。