東京ビッグサイトで開催されている「ワイヤレスジャパン2015」に出展していた「日本Androidの会」にブースにて、徘徊や迷子対策として、NFC搭載デバイスと専用アプリを使った介護支援アプリ「おうちにカエろう」が展示されていた。 このアプリは、横浜医療情報専門学校の医療IT科に在籍する女子学生4人(チームMEAD)が、社会問題となっている認知症患者の徘徊問題を地域の人々との結びつきを活用して解決しようという志をもとに開発された。 仕組みとしては、万引き防止機器などに使われていることでも知られているNFCタグシールを貼り付けた端末(NFCデバイス)を、無料の専用アプリを入れたスマートフォンで読み取ると、NFCデバイスにあらかじめ登録されている情報がアプリに表示され、介護者や家族に連絡ができるというもの。 NFCデバイスの情報を読み取るには、アプリが入ったスマートフォンなどを直接かざす必要があるが、実はそれも開発した女子学生4人の狙いだという。人間関係が希薄になっていることが指摘される現代の日本において、地域の人たちがコミュニケーションを取りながら徘徊対策に取り組んでいけるサービスにしたという思いがあるそうだ。 本アプリは、学校法人岩崎学園・情報科学専門学校・横浜医療情報専門学校が主催する「ISGプログラミングコンテスト」で、2015年の最優秀賞を受賞している。 NFCデバイスは、腕時計型やお守り型、キーホルダー型が展示されており、利用者の好みに合わせてさまざまな持ち歩けるものに貼り付けることも可能。アプリは、誰でもカンタンに使えることをコンセプトにしており、無料かつ契約不要で利用できる。