スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月5日、2015年のノーベル医学生理学賞の受賞者を発表し、北里大学特別栄誉教授の大村智氏が選ばれた。内閣総理大臣をはじめ、大村氏の出身校や在籍校からはお祝いのメッセージが相次いだ。10月6日には、物理学賞が発表される。 大村氏は、山梨県出身。山梨大を卒業後、東京理科大学大学院理学研究科修士課程修了。東京大で薬学博士、東京理科大で理学博士を取得後、1975年北里大教授、2001年北里生命科学研究所教授、2007年北里大名誉教授、2013年特別栄誉教授となった。80歳。 「寄生虫病に対する新しい治療法の発見」に対する功績が高く評価され、受賞者3人の1人に選ばれた。日本人のノーベル賞受賞は2年連続となる。 出身校である山梨大学では、大村氏の受賞をWebサイトのトップ画面にて顔写真入りで紹介。「教職員・学生一同、大変誇りに感じておりますとともに、学生や若い研究者にとって大いに励みになるものと考えます」と、島田眞路学長のコメントを掲載している。 受賞については、東京理科大学や北里大学でもWebサイト上に掲載。安倍晋三首相も「今回の受賞は、線虫の寄生によって生じる感染症への画期的な治療法に関する業績が世界で高く評価されたものです。日本人研究者の独創的な発想による真理の発見が、人類社会の持続的な発展や国際社会に大きく貢献し、世界から認められたことは、日本国民として誇りに思います」とのコメントを発表している。 ノーベル賞はこのあと、10月6日に物理学賞、7日に化学賞、9日に平和賞、12日にアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞(経済学賞)が発表される予定となっている。