EFと東大が「脳科学的」第二言語習得の共同研究を開始

 留学・語学教育事業を展開するイー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)と東京大学 大学院総合文化研究科は11月11日、第二言語の習得や使用に関係する脳メカニズムを特定するための共同研究を開始すると発表した。

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 留学・語学教育事業を展開するイー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)と東京大学大学院総合文化研究科は11月11日、第二言語の習得や使用に関係する脳メカニズムを特定するための共同研究を開始すると発表した。

 EFの教育部門常務取締役で研究チームの責任者であるクリストファー・マコーミック氏は、「グローバル社会に参加するためには、母国語以外の言語習得が必要不可欠」とし、「第二言語習得についての理解を深め、科学の進歩のために研究を進めていく」と述べている。

 「脳科学的」第二言語習得の共同研究は、EFと東京大学大学院総合研究科相関基礎科学系教授の酒井邦嘉氏とともに、言語学習者の間で見られるような海外での経験(言語理解や言語表出)が脳に与える影響を調査することを目的に行われる。

 「私たちの脳は言語をどう処理するのか」「第一言語と比べ第二言語を使うときの脳はどのように働いているのか」「海外で言語を学ぶことと、国内で言語を学ぶこととでは脳の活動にどのような違いがあるのか」という疑問を明らかにする。

 今後は、MRI(核磁気共鳴画像法)の技術を用いて、第二言語の理解や習得中の脳の構造と機能についての研究を行う予定。EFを通じて国内外で語学学習に取り組む前後で学生たちの脳構造を比較し、第二言語を使用している間の脳機能を調べることで、経験の役割を調査できると考えているという。

 東京大学 酒井邦嘉教授は、「言語とは生物学的に脳を通じて自然と生み出される、人間だけの能力のひとつです。私たちは、生涯にわたる言語や芸術の習得・経験の基盤となる脳のメカニズムを探求しています」とコメントしている。
《外岡紘代》

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