◆保護者は入試の準備に注力 これから入試当日までの準備として、まず保護者は入試の事務上の準備をしっかりと心がけること。特に兄弟が入試を経験している場合、入試手続きなどが大きく変化しているので注意したい。たとえば開成などでは、従来の窓口出願から郵送出願に2016年分から変更になっている。このほか、インターネット出願も年々増加しており、出願方法の変更をチェックし、諸々の準備は万全にしておきたい。 健康管理については、万全な体調で臨めるよう、インフルエンザの予防をはじめ、手洗いやうがいなどを徹底しておく。あわせて生活リズムを崩さないことも大切。受験直前に学校を休ませるケースもあるが、毎日通学することで、体を動かして友だちと話すというリズムを継続できる。 保護者が勉強を手伝うのが難しい場合、「今年の10大ニュース」を子どもと一緒に考えたり、旬の野菜の知識を料理の中で教えたりなど、自分の得意分野で子どもの勉強に携わることは効果が大きい。◆過去問は数を解いて慣れる 11月からの最後の3か月は、子どもにとって重要な時期。この時期に志望校の過去問を解いてみると、最初は意外と点数が採れないことが多いが慌てないこと。過去問は、最後の3か月をかけて解き方を学んでいくもの。1年分を解き終えるごとに解説を読み、問題傾向やパターンを解き明かしていく。慣れの問題で、やればやるほど解けるようになっていくので、受験校の入試問題をしっかりやることが大切。 ただし手を広げ過ぎず、今までやってきた内容で中途半端になっているものをしっかりやること。また、この時期だからこそ、通っている塾の授業をしっかり受けることも大切。塾では受験に近づくほど、大事なことを繰り返し教えてくれるので、それをしっかりと自分の力にしていきたい。 12歳にとって中学受験は大きなイベントとなる。公立校にはない、子どもにあった教育方法を選ぶのが、私立校を選ぶ大きな目的である。必ずしも偏差値一辺倒ではなく、先を見て改革を試みて教育を考えている学校を選ぶのも一考だ。