2015年は暑かった…世界の年平均気温、過去最高値を更新

 気象庁は2月1日、2015年の世界の年平均気温がこれまでの最高値を更新し、日本も統計開始以来4番目に高い値になったと発表した。二酸化炭素などの温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化と、エルニーニョ現象の発達が要因と考えられる。

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2015 年の年平均気温偏差の分布図
  • 2015 年の年平均気温偏差の分布図
  • 世界の年平均気温偏差の経年変化(1891~2015 年)
  • 日本の年平均気温偏差の経年変化(1898~2015 年)
  • 世界と日本の年平均気温の順位(上位10 位まで)
 気象庁は2月1日、2015年の世界の年平均気温がこれまでの最高値を更新し、日本も統計開始以来4番目に高い値になったと発表した。二酸化炭素などの温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化と、エルニーニョ現象の発達が要因と考えられる。

 気象庁によると、2015年の世界の年平均気温偏差は+0.42度で、1891年の統計開始以来もっとも高い値となった。年平均気温偏差は1981~2010年の30年平均値を基準値とし平均気温から基準値を差し引いた値で、これまでもっとも高かった2014年の+0.27度を超え、統計を開始した1891年以降最高値を記録した。

 2015年は世界の一部地域などでは低温となったが、ユーラシア大陸や太平洋北部、熱帯域、インド洋など、広い範囲で高温を記録した。2月と4月を除くすべての月で、平均気温偏差が統計開始以来もっとも高い値となったという。

 日本の2015年の年平均気温偏差は+0.69度で、統計を開始した1898年以降では4番目に高い値となった。日本の最高値は1990年の+0.78度となっている。なお、日本の平均気温の偏差の算出には、都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように選定した網走、山形、石巻、銚子、境、彦根、石垣島など15地点の観測値を採用している。

 長期的にみると、世界の年平均気温は100年あたり0.71度の割合で上昇しており、日本では100年あたり1.16度の割合で上昇。1990年代以降、高温となる年が増えているとしている。

 高温の要因としては、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化の影響が考えられる。また、平均気温は数年~数十年程度の時間規模で繰り返される自然変動の影響も受けて変動しているため、2015年の世界の年平均気温が高くなった要因のひとつとして、2014年夏から続いていたエルニーニョ現象が2015年春以降さらに発達したことが考えられるという。

 気象庁Webサイトでは、世界や日本の統計開始以降の年平均気温偏差の経年変化のグラフなどを確認することが可能だ。
《勝田綾》

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