外国語を学ぶ人向けに音楽とゲームを使って楽しく学べるアプリ「Lyriko(リリコ)」を開発しているアメリカのSkylight Games LLC.(スカイライト・ゲームス社)。同社は、2015年に英語とスペイン語を学ぶアプリをリリースし、その後フランス語、インドネシア語などを母国語とする人にも対象を広げ、アメリカやスペインにおける教育ゲーム関連の賞を複数受賞している。 英語を日本語で学ぶ日本語版が2015年11月にリリースされたのを受け、スカイライト・ゲームス社創立者のダン・ロイ氏にLyrikoの特徴や開発への思い、幼少期の思い出を聞いた。◆計11校を転々…日本のゲームに憧れた少年時代--小さなころはどのような子どもでしたか。また、ゲームとの出会いについて教えてください。 母の意向で、3歳ぐらいからホームスクール(編集部注:学校へ通学せずに自宅などで教育を受け、正規の学校教育を受けたとみなす米国の教育制度)を経験しましたが、ほかの子どもたちとの接点がほしくて学校に行ったり、学校がつまらなくなってホームスクールに戻ったりを繰り返しました。最終的に、計11校に通ったことになります。 6歳のころに「スーパーマリオ」をはじめとする任天堂のゲームにはまり、特に「メトロイド」の世界観には引き込まれました。13歳のときに「将来はゲームデザイナーになる」と決め、ユダヤ教の成人のお祝いである「バーミツバ」のプレゼントにコンピューターを買ってもらいました。 高校生のときには、Webデザインの会社を設立したり、ゲームレビューのサイトを作ったりして、最新のゲームを手に入れたりしていました。すべてゲームのためでしたね(笑)。大学在学中からさまざまなゲーム会社などで経験を積み、2012年にスカイライト・ゲームス社を設立しました。--日本のゲームが原点だったのですね。スカイライト・ゲームス社には現在、どのようなスタッフがいますか。 フルタイムの正社員が2名、ほかにプログラマー、アーティスト、マーケター、翻訳者などのコラボレーターが遠隔で仕事をしてくれています。彼らがいる国は、アメリカ、日本、スペイン、ロシア、インドネシア、アルゼンチン、アルメニアなど、実にバラエティ豊かです。【次ページ】「教えるアプリ」より楽しい学びの手段を