返済不要「給付型」奨学金まとめ…大学・企業・財団・自治体<2016年最新版>

 日本学生支援機構によると奨学金をもらいながら大学などに通う奨学生は実に2.6人に1人の割合に上り、学生の学ぶ意欲を後押しする奨学金制度がどれだけ求められているかが表れている。奨学金制度には返還の必要のない「給付型」と返還が必要な「貸与型」がある。

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 日本学生支援機構によると奨学金をもらいながら大学などに通う奨学生は実に2.6人に1人の割合にのぼり、生徒・学生の学ぶ意欲を後押しする奨学金制度がどれだけ求められているかが表れている。

 奨学金制度には返還の必要のない「給付型」と返還が必要な「貸与型」がある。「給付型」には運営者別に「学校」「企業」「記念財団」「自治体」と4種類に分けられ、複数組み合わせて利用できるものもあり、進学の可能性を広げる制度となっている。内部生へ向けて学校独自に行っている制度も多く、自分に合ったものを選べるメリットもある。

 ここでは、募集人数が多いものを中心に、返済不要の給付型奨学金を紹介しよう。

◆学校
【早稲田大学】
・めざせ!都の西北奨学金
対象:首都圏以外の出身者で父母の収入が800万未満、一般入試・センター試験を経て入学する学生
内容:年額40万円を4年間継続支給する。ただし、学年ごとに家計状況・学業成績など継続判定がある。採用候補者数は約1,200人で、出願前または出願中に申し込む予約採用制度を採る。

【明治大学】
・給費奨学金
対象:学業成績が良好で給与世帯の上限が841万未満の学生
内容:年額20~40万円を単年度で給付する。募集人数は1,440人。希望者は入学後に申し込む。
※入学試験成績優秀者に給付する「特別給費奨学金」と、入学試験と同時に出願できる「入学時貸費奨学金」もある。

【立教大学】
・自由の学府奨学金
対象:首都圏以外の高校出身者で経済的理由により入学が困難な生徒
内容:年額50~70万円を毎年の申請・審査により継続受給可能で、募集人数は約500人。希望者は大学への出願期間に申請する。

 ほかには慶應義塾大の「学問のすゝめ奨学金」「慶應義塾維持会奨学金」や、青山学院大学の「地の塩、世の光奨学金」などがある。

◆企業
【公益財団法人がんの子どもを守る会】
・アフラックがん遺児奨学金(高校生向け)
対象:主たる生計維持者を「がん」で失った遺児で経済的な理由により援助を必要としていて直近の学習成績が評定平均値3.5以上の高校生
内容:年額30万(月額25,000円)を在学中の期間受けることができ、募集人数は1年生60人、2年生30人、3年生30人の合計120人。毎年11月~2月に応募、申請する。

【一般財団法人ジェイティ奨学財団】
・JT国内大学奨学金
対象:財団が指定する国公立大学1年次への進学希望者・進学者で経済的援助を必要としている生徒・学生
内容:入学金相当額30万円、期間内の授業料相当年額54万円のほか、月額奨学金として自宅生月額5万円、自宅外生月額10万円(23区在住者は12万円)、また高校推薦での内定者や自宅外生には入学一時金として30万円を給付する。募集人数は高校推薦40人、大学推薦10人の合計50人。高校推薦は6月、大学は4月にそれぞれ申請する。

 そのほか旭硝子奨学会、青井奨学会、三菱UFJ信託奨学財団なども行っている。

◆記念財団
【公益財団法人明光教育研究所】
・給付奨学金
対象:ひとり親や里親家庭、児童養護施設などに在籍しているか、保護者が病気などで就労困難な状況にある生徒
内容:1家族最大年額50万円(兄弟同時申込可)で毎年再審査のうえ、継続することができる。使用目的と希望金額を記入することで給付金額が決まる同奨学金は、使用目的に沿った領収書等の提出が義務付けられている。12月~1月末までの期間に申込む。

【公益財団法人電通育英会】
・大学給付奨学制度
対象:財団が対象とする公立高校3年生で、学業・人物ともに優秀で、経済的理由で援助を必要としており、さらに指定する大学に・学問領域に進学を希望する生徒
内容:年額72万円(月額6万)を最長4年間、加えて入学一時金として20万円を給付する。全国に150校ある対象高校から1人の推薦を募り、55人程度採用予定で、例年6月ごろに申し込む。

 そのほかアイザワ記念育英財団、石澤奨学金、岩垂育英会などさまざまな記念財団が行う奨学金制度がある。

◆自治体
 国や都道府県、地方自治体では基本的に貸与型が主となっているが、実質給付型になるものもある。
【東京都】
・東京都地域医療医師特別貸与奨学金
対象:順天堂大学・杏林大学・東京慈恵会医科大学のいずれかで「東京都地域枠入学試験」に合格した学生
内容:当該大学の修学費(全額)と生活費月額10万円を貸与するもので、順天堂大学では計2,800万円、杏林大学では計4,420万円、東京慈恵会医科大学では計2,970万円が貸付される。募集人数は順天堂大学10人、杏林大学10人、東京慈恵会医科大学5人。卒業後2年以内に国家試験に合格し、都内付属病院に臨床研修を開始するとともに、東京都が指定する医療機関に奨学金貸与期間の1.5倍の期間、従事すると返還が免除される。

【江戸川区】
・木全・手嶋育英資金
対象:本人が引き続き1年以上居住し、4年制以上の大学へ進学して学業も優れているが経済的理由で就学が困難であり、かつ同種の給付を他から受けていない学生
内容:年額35万円のほか入学金20万円を給付する。ただし、募集人数は5人と少ない。

 千葉県や茨城県なども東京都同様、私大医学部向けの奨学金制度を用意しているほか、国立大学でも同様の制度がある。経済的な困難を抱えている学生には、「学びたい」という学習意欲を後押しする制度がこのように多くの形で存在していることをぜひ知ってもらいたい。
《田邊良恵》

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