矢野経済研究所は9月30日、教育産業市場に関する調査結果「教育産業白書2016年版」を発刊した。2015年度の教育産業全体市場(主要12分野計)は前年度比0.9%減の2兆5,006億円。学習塾・予備校市場は前年度比2.0%増の9,570億円で、前年度に続きプラス成長で推移していることがわかった。 教育産業市場に関する調査は、7月~9月の期間、学習塾、予備校、幼児教室、eラーニング事業者、通信教育事業者、学習ゲームソフト会社、知育玩具メーカー、業界団体、管轄省庁などを対象に行った。 2015年度の教育産業全体市場規模は、前年度比0.9%減の2兆5,006億円。規模を拡大した分野は、「学習塾・予備校市場」「資格検定試験市場」「英会話・語学学校市場」「幼児英才教育市場」「企業向け研修サービス市場」の5分野。「幼児向け通信教育市場」と「学生向け通信教育市場」については、規模が大幅に縮小している。 学習塾・予備校市場規模は前年度比2.0%増の9,570億円。少子化の進行によって市場縮小が懸念されているものの、前年度に続きプラス成長で推移が見られた。矢野経済研究所は、成長要因は映像授業を組み合わせた学習サービスの堅調な集客と、小学校低学年層の生徒開拓の活発化、通信教育講座退会者の受け皿としての需要が発生しているとコメントしている。 調査結果はすべて、9月30日に発刊された「教育産業白書2016年版」で確認できる。◆教育産業白書2016年版発刊日:2016年9月30日(金)体裁:A4判 906ページ定価:150,000円(税別)