大卒後3年以内離職率は3割以上、教育・学習業は約5割

 厚生労働省は10月25日、新規学卒者の離職状況(平成25年3月卒業者の状況)を公表した。大学卒の3割以上が3年以内に離職しており、30人未満規模の事業所においては、卒業3年後の離職率が5割を超えることが明らかになった。

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新規大学卒業就職者の離職状況
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  • 卒業後3年以内の離職率の推移
  • 新規大学卒業者就職率と3年以内離職率
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 厚生労働省は10月25日、新規学卒者の離職状況(平成25年3月卒業者の状況)を公表した。大学卒の3割以上が3年以内に離職しており、30人未満規模の事業所においては、卒業3年後の離職率が5割を超えることが明らかになった。

 新規学卒者の離職状況は、平成25年3月に中学・高校・短大・大学を卒業した新規学卒者の卒業後3年以内の離職状況について取りまとめたもの。雇用保険の加入届が提出された新規被保険者資格取得者の情報から、学歴ごとに新規学校卒業者と推定される就職者数を算出し、さらにその離職日から離職者数・離職率を算出している。

 大学卒業後3年以内離職率は31.9%で、前年の平成24年度卒32.3%と比べて0.4ポイント減少した。事業所規模別卒業3年後の離職率では、5人未満がもっとも高く59.0%、ついで5~29人が49.9%だった。規模が大きくなるほど離職率は減少し、1,000人以上では23.6%。業種では、宿泊業・飲食サービス業の離職率が50.5%ともっとも高く、生活関連サービス業・娯楽業47.9%、教育・学習支援業47.3%と続いた。

 新規卒業者就職率と3年以内離職率をみると、就職率が低い時に卒業した者の3年以内離職率は高くなる傾向がある。平成25年度大学卒の就職率は93.9%で、この20年間でもっとも低かった平成23年卒の91.0%と比べて改善しており、離職率は32.4%から31.9%に低下した。大卒就職率は、平成26年度94.4%、27年度96.7%、28年度97.3%と上昇している。

 厚生労働省では、正社員の就職に関わる質問や相談ができる窓口「おしごとアドバイザー」を9月に開設した。電話は平日夜間と土日祝、メールは24時間受け付けている。
《勝田綾》

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