10歳の女の子は、心も体も大きく変化し「親離れ」が加速していく時期。「そろそろブラジャーを買ってあげようかしら?」「体の変化についてまだ何も教えてなかった…どう教えよう?」「恥ずかしいからネットでブラを買ってしまおうか…でもサイズは?」など、母娘だからこそ、小さな女性にデリケートな話題を持ちかけるとき、遠慮がちになってしまう。
10歳を迎える娘を持つリセマム編集部員の筆者は、この心配と悩みを解決するために、ワコール主催の「10歳キラキラ白書」セミナーと「ツボミスクール」を体験。この時期こそ母と娘が向き合うことの重要性を痛感し、初ブラと、母娘でゆっくり向き合う時間を求め「初ブラデート」へでかけた。
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◆母、娘をデートに誘う…「ママもママと買いに行ったの?」
いざ娘をデートに誘おう…としたものの、変に身構えてしまい、誘う言葉に迷った結果、ワコール「ツボミスクール」で利用した小冊子「Dear Girls,」と下着「FAIRY TIARA」のカタログを見せつつ「一緒に買いに行こうか?」と、やっとのことで聞いてみた。少し恥ずかしそうな顔をした娘から「可愛いね。ママもママと買いに行ったの?」と聞かれ、だいぶ昔のことを思い出した。
「うん、一緒に買いに行ったよ。今みたいにインターネットで買い物もできなかったしね。でもこんなにたくさん種類もなかったし、子ども向けのものは可愛くないし、大人用の可愛いものは大きいし…うらやましいなぁ、今の子はたくさんの可愛いものから好きなものを選べて…」と伝えると、「えー!そうなの?昔はなかったの?上級生でブラしている子がいるんだよ。私はまだいらないと思ってたけど可愛いし、行きたい。」とにっこり。
まずはデートへの誘いを快諾してもらい、ほっとした。我が娘にもいつかボーイフレンドができるとしたら、そのボーイフレンドもデートに誘い、OKしてもらったときはこんな気持ちになるのだろうか。
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◆キラキラ眩しい初めての下着屋さん「ランドセルを買いに行ったときよりドキドキ」
入学式のときのように少し嬉しい緊張をしながら、娘と手をつなぎ、可愛らしい下着が並ぶショップへ行くと、販売員の皆さんが温かい笑顔で迎えてくれた。母はランドセルを買いに行ったときよりもドキドキだ。
成長によって選べるように、STEP1「ふんわりまもる」、STEP2「やさしくつつむ」、STEP3「きちんとささえる」の棚に分かれて並んでいた。可愛いパジャマも多数取り揃えていて、母娘で目移りしてしまう。
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高島屋 日本橋店「フェアリーティアラ」
母:「久しぶりだなぁ、下着売り場」
娘:「ねぇママ、あれカタログに載ってた。やっぱり可愛いね」
販売員さん:「いらっしゃいませ」
母:「少し小柄なのですが…娘のファーストブラを選びに来ました」
販売員さん:「こちらのキャミソール、トップが二重になっているブラトップでやさしい着け心地ですよ。お嬢さまくらいのサイズは『STEP1』の棚から選んでいただくと良いと思います」
娘:「可愛い!」
販売員さん:「ぜひ触ってみてね」
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ミントグリーンのキャミソールに手を伸ばす娘の横顔はとても嬉しそう。生まれたばかりの小さな動物をなでるように優しく触ると「私、これがいいな」と決めた。買い物に迷いがないのも、母娘は似ている。
試着とサイズ測定を勧められ、娘は販売員さんと一緒に試着室へ。初めて教室の中へ送り出したような気分で、店内の他の商品を見ながら待っていると「ママー!」の声が。カーテンをそっと開けると、小柄ながらちゃんとサイズも色もピッタリ似合った娘が不安そうに立っていた。
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母:「可愛いね、似合うよ」
娘:「うん、ママ、ちょっとストラップを短くして…」
母:「おー。ストラップがあるからいいね。どう?」
娘:「うん、大丈夫。」
販売員さん:「お似合いですね。こちら、サイズを計ったので、カードに書いてお渡ししますね。」
販売員さんから渡されたカードには、トップ、アンダー、ウエスト、ヒップ、ブラサイズが記入されていた。
娘:「これにするよ」
そう決めた娘の表情はとても晴れやかで、すっかりリラックスし、今度はお揃いのショーツや可愛らしいパジャマも眺め始めた。思えば2つ違いの兄のお下がりのパジャマばかりで、女の子らしいパジャマを「欲しい」と言ったこともなかった。
母「こういう可愛いパジャマ…ひょっとして欲しかった?」
娘「う~ん。お兄ちゃんのお下がりも嫌いじゃないけど、これは可愛いね…」
こういう意地らしい態度に弱いのは親心なのか、それとも女の作戦に負けたのか…。結局キャミソールとお揃いのショーツ、そしてパジャマも購入したのだった。
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出入り口まで案内されて新しい下着を受け取った娘は嬉しそうに「また来ます」と挨拶をしていた。「次もママと行ってくれるのかな、次は友達と行きたいかな?」と思いながら、店をあとにした。
◆デートの定番、美味しいものでリラックス…「本当にママとしたいことはね…」
お買い物で満足したあとに、お腹が空いたことに気づくのは母娘同じタイミング。肩の力を抜いてカフェでひといき。新しい物を買ったあとは、早く開けたくて気になるのも母娘同じで、ショッピングバッグの中をそっと覗いたり。
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母:「ママとデートしてくれてありがとう、楽しかった?ほかに何かしたいことある?」
娘:「うん…今日はママとお料理がしたいな。」
母:「お料理!そうか、いつもママが急いでお料理するから本当は手伝いたかった?」
娘:「うん。でもいつも忙しそうだから…」
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普段は言いにくいことも、一緒に買い物をしたり、美味しい物を食べたり、2人の時間を過ごすことで言いやすくなる。夕飯を作るために家路へと急ぐ娘の後ろ姿は、ちょっと生意気で、頼もしい。娘の優しさや成長に気づき、心配よりも安心が増えた初ブラデートだった。
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◆母子手帳を開いてみる…生まれたときの胸囲って?
楽しいひと時を過ごし、家に帰り、約束どおり一緒に夕飯を作り…。娘が眠ったあと、しまってあった母子手帳を久しぶりに開いた。生まれたときの胸囲は33.0cm。小さな小さな生まれたての手足を見ながら、喜びと安心の涙があふれた、娘の誕生の日が今でも鮮明に思い出せる。
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兄弟がいたり、共働きだったり、さまざまな家庭環境の中で母娘2人の時間を取ることは難しい。しかし、女同士でしかわかり合えない話題もあり、母娘同士の絆はかけがえのないもの。
慌ただしい日常で立ち止まるきっかけを与えてくれた子どもの意見がわかる「10歳キラキラ白書」を読み、ぜひ10歳の記念に2人だけで過ごす「初ブラデート」を試してみてほしい。家族と一緒の時間はどんどん減り、自分の世界を広げていく娘がこれから反抗期を迎えても、「でも、やっぱりママに」「結局ママに」「いざというときはママに!」と、頼りにしてもらいたい。娘の一番の相談相手であり、理解者でありたい…という、母親の切なる願いを込めて。
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◆「初ブラデート」体験・母娘からの声
「ちょっと胸のふくらみがほかの子よりも早いのでは」と気になってはいた我が子ではあるものの、まだ3年生だし、ブラジャーはいくらなんでも1年以上は先かな、と思っていた矢先、ツボミスクールに参加する機会を得ました。データをもとにたいへん説得力のあるお話を伺い、数日後には娘を誘っていそいそとデパートへ。普段は何かと騒がしい兄(小5)がいるため女同士ゆっくり話す機会は皆無。2人きりの会話ができるとても良い機会でした。上下セットで買った初めての下着を、翌日早速着て「気もちいい~」ととてもうれしそうなのが印象的でした。
川崎市在住 :奥山加奈子さん・万奈美さん(仮名)
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