総合的な教師力向上のための調査研究、教育委員会や大学の成果報告を公開

 文部科学省は10月6日、平成28年度「総合的な教師力向上のための調査研究事業」成果報告書を公開した。「教員養成塾」など5つのテーマについて、教育委員会や大学がまとめた報告書を掲載している。

教育・受験 その他
平成28年度「総合的な教師力向上のための調査研究事業」成果報告書
  • 平成28年度「総合的な教師力向上のための調査研究事業」成果報告書
  • 文部科学省
 文部科学省は10月6日、平成28年度「総合的な教師力向上のための調査研究事業」成果報告書(テーマ1~5と6~7)を公開した。テーマ1~5では、「教員養成塾」「教職課程の質を継続的に保証できる仕組みの構築」など5つのテーマについて、教育委員会や大学がまとめた報告書を掲載している。

 総合的な教師力向上のための調査研究事業について、平成28年度は「メンター制等による研修実施の調査研究」「教員養成塾(『教師塾』等を活用した教員の育成)」「教員育成指標等の策定のためのモデル事業」「新たな教育課題に対応するための科目を教職課程に位置づけるための枠組みの構築」「教職課程の質を継続的に保証できる仕組みの構築」の5つのテーマについて、教育委員会や大学が調査研究を行った。

 北海道教育委員会は、中学校が1校しかない自治体が全179自治体のうち86自治体、小学校が1校しかないのは38自治体で、今後も過疎化が一層進行することが見込まれている。小規模自治体・小規模校が多い北海道では学校内の教職員組織が小さいため、教職員ひとりひとりの果たす役割が大きいことから、資質・能力の向上に向けた継続的な取組みが不可欠であるという。

 また、北海道内の教員養成課程のある大学と北海道教育委員会のこれまでの連携は十分ではなく、互いの課題意識が十分に共有されつつ取組みが進められているとは言えない状況であることから、教員育成に関わる関係機関と教員育成のビジョンを共有することを目的に研究調査を実施。教員育成連絡協議会の設置や北海道における「求める教員像」の策定、「教員育成指標」の策定を行った。

 このほか、名古屋大学では「研究総合大学としての教職課程の高度化とPDCAサイクルによる質の保証」、福岡市教育委員会では「メンター制等による研修実施の調査研究」についてまとめた報告書を掲載。各教育委員会、大学の成果報告書は文部科学省のWebサイトで見ることができる。
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top