本物の標本に触れて、感じて…「イルカと水の生き物展」三郷市11/19

 Think Squares Project と 学び・舎は、埼玉県三郷市で標本に触れて体感する知的好奇心を満たす博物館を11月19日にテストオープンする。展示はイルカ4種の頭骨を中心とした水生生物の骨格標本や関連標本など。

教育イベント 小学生
 知的好奇心を満たす博物館「Think Square」を運営するThink Squares Projectと、社会体験型次世代スクール「学び・舎」を運営するCore-Growは、埼玉県三郷市の「ピアラシティ交流センター」内で標本に触れて体感する知的好奇心を満たす特別イベントを実施する。イルカ4種の頭骨を中心に、水生生物の骨格標本や関連標本などを展示する。

 日本の子どもの「理科離れ」が話題となって久しい。国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)などの国際調査によると、小学校で理科の授業が始まった時にはとても意欲的だったものが、その後数年で少しずつ意欲が低下するという現象が見られる。若年層の理科離れは、日本の国際競争力の低下にもつながっているとされている。

 Think Squares ProjectとCore-Growによるプロジェクトでは、従来の博物館では展示が難しいという「標本に触れる」体験にこだわり、自分の手に取ってさまざまな角度から標本を観察できる。研究者が感じているおもしろさや新たな気づきなどを提供できるよう、子どもから大人まで幅広い年代が楽しめる工夫が凝らされている。

 出展標本は、ラプラタカワイルカ頭骨、スジイルカ頭骨、ハナゴンドウ頭骨、ナイルワニ頭骨、イクチオサウルス脊椎骨化石、鯨類脊椎骨化石など。実物の標本に触れて肌触りを確かめ、持ち上げて重さを感じるなど、本物の標本との触れあいから、新たな発見を得る好機だ。

 Core-Growが運営する「学び・舎」は、「社会の文脈から学力を高め自分軸を磨く」という教育方針のもと、社会体験の積み重ねから社会観、職業観を培う小中学生向けの新形態の次世代スクール。実社会でのさまざまな体験や経験と学校の勉強とを結び付けて「自分軸」を養うとともに、将来の夢や目標を持つことで自発的学習習慣の形成を促すことを特徴としている。

 Think Squares Projectは、基礎研究者の研究継続を支援することを目的に、知的好奇心を満たす博物館Think Squaresを展開することで科学に触れる場、体感できる場を提供し、社会に科学を支援する雰囲気を醸成することに取り組んでいる。実際に標本に触れ、自由な角度で標本を観察し、思考してもらうことで知的好奇心を満たすことを目指している。

◆Think Square「イルカと水の生き物展」
日時:2017年11月19日(日)10:00~20:00
会場:ピアラシティ交流センター(埼玉県三郷市泉2-35)
入館料:100円(未就学児は無料)
《鈴木邦明》

鈴木邦明

帝京平成大学 人文社会学部児童学科 准教授。1971年神奈川県平塚市生まれ。1995年東京学芸大学教育学部卒業。2017年放送大学大学院文化科学研究科修了。神奈川県横浜市と埼玉県深谷市の公立小学校に計22年間勤務。2018年からは帝京平成大学において教員養成に携わっている。「学校と家庭をつなぐ」をテーマに保護者向けにも積極的に情報を発信している。

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