受験から入学まで、大学入学費用の総額…最高は316万7,600円

 全国大学生活協同組合連合会は2018年1月5日、「2017年度保護者に聞く新入生調査」の結果概要を公表した。受験から入学までの費用がもっとも低かったのは国公立・医歯薬系の自宅生で125万6,100円、もっとも高かったのは私立・医歯薬系の下宿生で316万7,600円だった。

教育・受験 保護者
入学までにかかった費用・国公立(専攻別/住まい別) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 入学までにかかった費用・国公立(専攻別/住まい別) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 入学までにかかった費用・私立(専攻別/住まい別) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 入学までにかかった費用・国公立(住まい別/16年比) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 入学までにかかった費用・私立(住まい別/16年比) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 受験料・受験学部数推移(設置者別) 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
  • 費用の準備・工夫したこと 画像:全国大学生活協同組合連合会(大学生協)Webサイト
 全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は2018年1月5日、「2017年度保護者に聞く新入生調査」の結果概要を公表した。受験から入学までの費用がもっとも低かったのは国公立・医歯薬系の自宅生で125万6,100円、もっとも高かったのは私立・医歯薬系の下宿生で316万7,600円だった。

 全国大学生協連では、2007年から毎年4月~5月に新入生の保護者を対象に、受験から入学までにかかった費用をはじめ、受験から入学までに困ったこと、大学生活を送るうえでの不安などの保護者の意識や、大学生協の事業に対する評価について調査を実施している。2017年度は122大学生協2万1,310件の回答を得た。

 受験から入学までにかかった費用には、出願するためにかかった費用、交通費や宿泊費など受験のための費用、入学した大学への納付金、合格発表や入学手続きのための費用、入学式出席のための費用、教科書やパソコンなどの教材購入費用、住まい探しの費用、生活用品購入費用、引越し代や4月分の生活費などその他の費用が含まれる。

 専攻・住まい別に受験から入学までにかかった費用を集計したところ、自宅生でもっとも費用が低かったのは国公立・医歯薬系の125万6,100円。国公立・理工系127万8,800円、国公立・文科系128万2,600円と続く。ついで私立・文科系136万600円、私立・理工系172万1,100円となり、もっとも費用が高かったのは私立・医歯薬系234万6,100円だった。

 下宿生の受験から入学までにかかった費用では、国公立・文科系197万300円がもっとも低く、国公立・理工系197万6,100円、国公立・医歯薬系212万9,500円、私立・文科系214万4,500円、私立・理工系242万9,500円と続く。金額がもっとも高い私立・医歯薬系は316万7,600円だった。

 費用の特徴としては、自宅生の国公立の場合、医歯薬系の受験学部数が平均2.2学部と、文科系の3.3学部、理工系3.0学部と比較して少なく受験料も低いことが全体金額に影響したとみられる。

 費目別にみると「出願までにかかった費用」が、2016年より自宅生1万1,900円・下宿生7,000円の減少。全国大学生協連では、2011年から2016年まで緩やかに増加していた私立の受験料が、2017年には2016年から2万700円減少して14万5,500円となったことをあげ、平均受験学部数が2016年から0.3学部減少していることや、Web出願など出願時の割引制度利用の広まりが背景にあると考えている。

 受験から入学までの費用について、準備・工夫したことのうちもっとも多かったのは「学資保険」53.9%だが、2013年の61.9%をピークに減少傾向が続いている。また「奨学金申請」は32.9%で2012年の39.2%以降緩やかに減少しており、奨学金の貸与を避けたい保護者の意識が継続しているとみられる。かわりに上昇しているのは「貯蓄を切り崩した」で2017年は35.1%。2016年と同様に「奨学金申請」を上回り、増加傾向を続けている。

 受験から入学までの費用をはじめ、保護者の意識についての調査の結果概要は、全国大学生協連のWebサイトに掲載されている。大学に対して期待することや大学生活で心配なこと、入学式やオープンキャンパスに保護者が同行したかどうかなどを調べている。
《勝田綾》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top