出産・子育てしようと思える年収、30-40代の過半数「600万円」

 30代・40代の半数以上が結婚・出産をしようと思える年収は、結婚が500万円、出産・子育てが600万円であることが、SMBCコンシューマーファイナンスが2018年3月6日に発表した調査結果より明らかになった。

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現在貯蓄できているお金はいくらあるか
  • 現在貯蓄できているお金はいくらあるか
  • 最近1年間、積極的にお金を費やしたこと
  • 新年度、積極的にお金を費やしたいこと
  • 新年度、積極的にお金を費やしたいこと(家族形成状況別)
  • 結婚や出産・子育てをしようと思える年収
  • 目標年収の平均額
 30代・40代の半数以上が結婚・出産をしようと思える年収は、結婚が500万円、出産・子育てが600万円であることが、SMBCコンシューマーファイナンスが2018年3月6日に発表した調査結果より明らかになった。

 30代・40代の金銭感覚についての意識調査2018は、30歳から49歳までの男女を対象に実施し、1,000名の有効サンプルを集計したもの。調査期間は2018年1月10日~15日の6日間。

 現在貯蓄できているお金はいくらあるか聞いたところ、貯蓄できていないとする「0万円」が17.1%と、およそ6人に1人の割合でみられた。また、「1万円~50万円以下」が26.2%、「50万円超~100万円以下」が12.1%で、それらを合計した「貯蓄額100万円以下」は55.4%と半数以上を占めた。一方、「500万円超~1千万円以下」10.1%や「1千万円超」11.1%もそれぞれ1割を占め、貯蓄額の調整平均(上位と下位からそれぞれ10%のデータを除外して算出した相加平均)は247万円だった。

 昨年(2017年)の調査結果と比較すると、貯蓄額「0万円」の割合は、2017年の25.4%から2018年の17.1%と8.3ポイント減少し、貯蓄額「1千万円超」の割合は、2017年の6.6%から2018年の11.1%と4.5ポイント増加。平均額は2017年の132万円から2018年の247万円と115万円の増加した。30代・40代の貯蓄余力の高まりがうかがえる。

 最近1年間、積極的に消費したことは、「家族との交流(親孝行・家族サービスなど)」が34.9%ともっとも多く、「趣味を深める(何度も行う・通う、良い道具を揃える、など)」31.0%、「友人との交流」30.9%、「子どもとの交流や子どもの教育」25.2%、「身だしなみ・美容」21.4%などが続いた。

 4月から始まる新年度に積極的に消費したいことは、「家族との交流」が26.4%ともっとも多く、「趣味を深める」23.2%、「友人との交流」21.2%、「子どもとの交流や子どもの教育」20.9%、「暮らしの質の向上(食費や家具や家電など)」20.7%などが続いた。家族形成状況別にみると、子どものいる既婚者の48.8%が「子どもとの交流や子どもの教育」に積極的にお金を費やしたいと回答しており、子育てや子どもの教育に重点を置きたいと考えている人が多いことがわかった。

 結婚や出産・子育てなどをしたいと思える年収(世帯年収)はいくらか聞いたところ、結婚は「年収400万円あれば」11.5%や「年収500万円あれば」22.5%などに回答が集まった。また、年収400万円であれば結婚したいと思える割合(「年収400万円あれば」までの累計)は33.4%、年収500万円までは55.9%、年収600万円までは66.6%。30代・40代の半数以上が結婚したいと思える年収は、500万円が境目のようだ。

 出産・子育て(1人)は、「年収500万円あれば」19.3%や「年収600万円あれば」13.1%などに回答が集まった。半数以上が子育てをしたいと思える年収の境目は年収600万円(「年収600万円あれば」までの累計55.0%)と、結婚よりも100万円高かった。

 現在の年収を上げたいと考えている人(615名)に、現在の年収と、上げたいと思う年収額を聞き、そこから目標とする年収額を算出したところ、全体の平均は676万円。男女別にみると、男性は854万円、女性は411万円で、男性は女性と比べて2倍以上差があり、高年収を志向する男性が多かった。

 男女・年代別に目標年収の平均額をみると、男女で年代間に傾向の違いがあり、男性では30代825万円、40代882万円と、年代が上がるにつれ平均額が高くなっている一方、女性では30代448万円、40代365万円と、年代が上がるにつれ平均額が低くなっている。
《工藤めぐみ》

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