地毛が茶色の人、2割が高校で「髪染め指導」経験

 生まれつき茶色い髪の毛の人が中学時代で約1割、高校時代で約2割が「髪染め指導」を経験していることが、「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」が2018年3月8日に発表した調査結果より明らかになった。

教育・受験 高校生
生まれつきの髪色・髪質
  • 生まれつきの髪色・髪質
  • 中学校生活 回答比率集計
  • 高校生活 回答比率集計
  • 中学生時の毛髪指導経験率
  • 高校生時の毛髪指導経験率
 生まれつき茶色い髪の毛の人が中学時代で約1割、高校時代で約2割が「髪染め指導」を経験していることが、「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」が2018年3月8日に発表した調査結果より明らかになった。

 アンケート調査は2018年2月、15歳から50代までの男女2,000人を対象に調査会社を通じて実施。2,000人のうち、1,000人には中学生時代の経験を、残り1,000人には高校生時代の経験を聞いた。

 中学生時代の経験を回答した1,000人のうち、121人が生まれつき黒髪以外で、このうち9%にあたる11人が髪の毛を黒く染めるよう求められた。また、生まれつき黒髪ストレート以外の374人のうち、21人が親に地毛である証明書を書かされた。

 また、高校生時代の経験を回答した1,000人のうち、119人が生まれつき黒髪以外で、このうち18%にあたる21人が髪の毛を黒く染めるよう求められた。また、生まれつき黒髪ストレート以外の392人のうち、22人が親に地毛である証明書を書かされた。

 黒染め指導の経験を年代別にみると、高校生時代で10代が全体の6.33%、20代が2.98%、30代が1.9%、40代が0%、50代が0.94%と、特に現役10代で高い割合を示した。荻上チキ氏は、「ここ数十年は、ドラッグストアなどで染髪剤が普及し、茶髪にすることがファッションとして定着した一方で、黒染めもまた技術的には容易になっていった。そのため、黒染要求が『指導』の名のもとに選択される機会が増えたこともあるが、特に高校生を対象に増加傾向にあることから、近年の生徒指導の現場に、意識的な変化が拡がっていることが伺える」とコメントしている。

 「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」は、髪の毛が生まれつき茶色いにも関わらず、教員から黒染めをするよう強要され、精神的苦痛を受けて不登校になった女子高校生が裁判を起こしたという報道をきっかけに、評論家の荻上チキ氏らが発足したプロジェクト。
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top