影響力の大きい論文数ランキング、TOP3に国立2大学

 クラリベイト・アナリティクスは2018年4月19日、後続の研究に大きな影響を与えている論文数の分析による日本の研究機関ランキング2018年版を発表した。国内研究機関の総合分野1位は東京大学で、トップ10に国立大学が7大学ランクインした。

教育・受験 その他
「インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキング 2018年版」国内研究機関の総合分野トップ20
  • 「インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキング 2018年版」国内研究機関の総合分野トップ20
  • 「インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキング 2018年版」21分野における日本の順位
  • 「インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキング 2018年版」各分野における高被引論文数と高被引用論文の割合
 クラリベイト・アナリティクスは2018年4月19日、後続の研究に大きな影響を与えている論文数の分析による日本の研究機関ランキング2018年版を発表した。国内研究機関の総合分野1位は東京大学で、トップ10に国立大学が7大学ランクインした。

 インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキングは、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに、世界の中で日本が高い影響力を持っている研究分野において、国内で特に存在感のある研究機関を特定する試み。

 科学全体を22の研究分野に分類し、各研究分野における被引用数が世界の上位1%に入る卓越した論文を「高被引用論文(Highly Cited Papers)」と定義している。データ対象期間は、2007年1月1日~2017年12月31日の11年間。分析に利用したデータベースは「Essential Science Indicators(ESI)」。

 日本の高被引用論文の総数は、2017年と同じく世界第12位。国内研究機関の総合分野ランキングは、1位「東京大学」、2位「京都大学」、3位「理化学研究所」、4位「大阪大学」、5位「東北大学」。トップ20の内訳は大学が14、研究開発法人が6だった。

 日本の高被引用論文数が世界の上位にランクインした分野は、化学(世界5位)、物理(世界6位)、材料科学(世界6位)、植物・動物学(世界8位)、生物学・生化学(世界9位)、分子生物学・遺伝学(世界9位)、免疫学(世界9位)、地球科学(世界10位)など。理研や国際農林水産業研究センター、奈良先端科学技術大学の植物・動物学、分子生物学の東京都医学総合研究所が存在感を示している。免疫学では、日本医科大学がランクインした。

 また、ランクインした研究機関の高被引用論文の割合をみると、理研や物質・材料研究機構、国立がん研究センターは2%を超えており、インパクトの高い論文を多く出していることがわかる。

◆国内研究機関の総合分野トップ10(高被引用論文数・高被引用論文の割合)
1位:東京大学(1,338・1.6%)
2位:京都大学(818・1.3%)
3位:理化学研究所(677・2.5%)
4位:大阪大学(544・1.1%)
5位:東北大学(513・1.1%)
6位:名古屋大学(399・1.2%)
7位:九州大学(319・0.9%)
8位:物質・材料研究機構(307・2.1%)
9位:産業技術総合研究所(303・1.2%)
10位:東京工業大学(302・1.1%)
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top